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読書を楽しむ「池井戸潤 ロスジェネの逆襲」

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IT企業の企業買収の裏に隠された粉飾決算を見破れ

半沢直樹シリーズ3作目。

東京中央銀行の子会社東京セントラル証券へ出向した半沢ところへ
IT企業の電脳雑技集団社長からライバルIT企業の東京スパイラルを
買収したいと言う話が持ち込まれ業績が低迷していた東京セントラル
証券としては願ってもない話だった。
早速アドバイザーチームを編成したがメンバーからセントラル証券採用
組は外され東京中央銀行出向組で結成された。
そして、アドバイザー契約書が完成し電脳雑技集団社長宛に持参した
ところ提出が遅いを理由に契約を白紙にされた。

そんなとき、東京中央銀行の半沢の同期・渡真利から電話があり
アドバイザー契約を銀行の証券営業部が結んだらしいと言う情報を得る。

半沢はこの親会社の横槍に「この借りは必ず返す、やられたら倍返しだ」と言った。

半沢は情報が親会社へどこから漏れたかを調べる。
そして、東京中央銀行出向組が2名親会社へ転勤になることを知り疑惑を持つ。

電脳雑技集団は、東京中央銀行とアドバイザー契約を結び早速東京スパイラルの
株式の3割を市場外取引で得る。
東京スパイラルに大洋証券が敵対的買収防衛策を持参し社長の瀬名を訪問する。
防衛策は新株の発行で引受先もパソコンと周辺機器の販売大手フォックスだった。

半沢の下で働く森山は東京スパイラルの瀬名と幼馴染だった。
ふたりは就職氷河期に世に出たロスジェネ世代だった。
彼は瀬名と再会しフォックスのスパイラル株の買取資金に疑問を抱く。
それは、森山がフォックスを調べた結果、業績が落ちていた。
半沢はフォックスへの資金支援が東京中央銀行から出ていることを知り
フォックスの身売り話を耳にする。
半沢はすべては東京中央銀行が仕組んだ筋書きだと看破しスパイラルの
瀬名社長に東京セントラル証券にアドバイザー契約をやらせて欲しいと
依頼し了解を得る。

そして、半沢とロスジェネ世代の反撃が始まる。

相変わらず読者を楽しませるストーリーで電車の中で読み終わりました。

半沢は言います「団塊世代とかバブル世代とかロスジェネ世代とかいうが
どんな世代でも会社という組織にアグラをかいている奴は敵だ。奴らは
会社を腐らせる」。
作者は絶えずこのことを言いたいのではないでしょうか。
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