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映画を楽しむ「クロワッサンで朝食を」

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パリで暮らす超わがままな老婦人
家政婦が何人も辞めていた

原題は、パリのエストニア人。

映画は、エストニアの冬の夜から始まります。
老人ホームで働くアンヌは15年前に離婚していて、母親とふたり
暮らしでした。
その母親が亡くなり彼女はフランスのパリへ家政婦としていくことに
なります。
依頼したのはカフェの経営者ステファンでした。

仕事場は、高級アパルトメントで暮らす老婦人フリーダの世話。
最初に朝食を作って出した日に家政婦はいらないとフリーダに
言われアンヌはステファンを訪ねクビになったといいますが
ステファンに辞めないでくれと頼まれ家政婦を続けることになります。

フリーダの朝食は紅茶とクロワッサンでしたがスーパーのクロワッサンを
出したらパン屋のクロワッサンしか食べないと言われる。
フリーダは食器を割って片付けさせたりわがまま人間でした。

ステファンは、フリーダの昔の不倫相手でカフェもフリーダが出したものでした。

フリーダも元はエストニア出身の移民でした。
ふたりの共通点は悲しみと孤独。
やがて、フリーダはアンヌを受け入れるようになります。
フリーダがアンヌの境遇が自分と似ていると思ったから。
ふたりはステファンのカフェへおしゃれをして出かけます。

ある日、フリーダを訪ねて長い間疎遠になっていたエストニアの友人が
きました。
フリーダは大喜びしましたがそれはアンヌが計画したことがわかり
友人たちと喧嘩になりのしりあいフリーダは友人を追い返してしまいます。
アンヌも良かれと思ってしたことでしたがフリーダのわがまま放題に怒って
部屋を飛び出します。
そして、ステファンを訪ね「辞めます」と告げてカフェを出て行きます。

アンヌは街を彷徨い地下鉄の駅のホームで転寝していたのを駅員に
扉を閉めるからといわれ出されます。

その頃、フリーダは「アンヌ」と言って部屋を捜しますが彼女はいませんでした。
ステファンがフリーダを訪ねて添い寝をしてやります。

アンヌは自分が帰る場所はここしかないと気づき、カフェへ向かいます。
ステファンは店の店員から連絡を受け店に行きますがアンヌは店を出た
後でした。
ステファンがフリーダの家に行くと入口にアンヌがいました。
ステファンが扉を開けて中に入るとフリーダが出てきてアンヌを見て言います。
「ここはあなたの家です」。

孤独と悲しみに耐えながら生きてきた老婦人の世話をするために老婦人の
故郷から家政婦としてきた女性も孤独と悲しみを抱えていました。
ふたりが分ち合えたときふたりの孤独と悲しみは癒されるのでした。

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