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読書を楽しむ「椰月美智子 つながりの蔵」

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その蔵は会いたい人に会える特別な場所だった

41歳の夏に保育園と小学校が一緒だった幼なじみの美音にさくら小のクラス会に                          誘われた遼子。                                                そのクラス会に四葉ちゃんが来るという。彼女は蔵のあるお屋敷に住んでいた。                             30年ぶりに会える四葉ちゃん。
小学校5年生のある夏。                                               四葉ちゃんとはじめて同じクラスになった美音と遼子。                                       四葉ちゃんはおとなしい女の子で普段は一人でいてクラス全体を見回してにこにこ                          している不思議ちゃんだった。                                                    四葉ちゃんの家は江戸時代みたいな大きなお屋敷だった。                                         遼子と美音は四葉ちゃんちを探検した。女ばかり4人で住んでいた。                                    広大な敷地に庭園、隠居部屋や縁側、裏には祠、そして古い蔵。                                実は四葉ちゃんの家は幽霊屋敷と噂されていた。                                               四葉ちゃんの母親と遼子の父親は同級生で子どもの頃、かくれんぼをしたときに                                  ひとりの子が見つからず蔵を探したら、その子が荷物の後ろに隠れていて                                      寝てしまった後、目が覚めたら目の前にその子の亡くなったお母さんがいた。                                     その子は学校でそのことを話し幽霊話が噂になった。                                  3人は放課後よく遊ぶようになり、四葉のひいおばあちゃんから御詠歌を教えて                        もらうようになった。                                         その音調は悲しげで遠い昔、自分がこの世に生まれ出るもっと前から存在して、                          ひそかに受け継がれている調べのようだった。                              その調べは美音の封印していた亡くなった弟・利央斗との過去を蘇らせた。                   四葉は、取り乱した美音を蔵に連れて行って、目をつぶってと言ってから                         「今会いたいひとを頭の中に思い描いて」と言った。                                     蔵の中に霧がかかり、突然明るい光が降り注ぎ、目の前に利央斗がいた。
四葉がここは特別な場所だと言い、会いたいと思った人に会える場所だと言った。              人に言えない蔵の話はミステリーだ。


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