読書を楽しむ「角田光代 三月の招待状」
その招待状は大学の同級生夫婦の離婚パーティへの案内だった 大学を卒業し就職せずに小さな編集プロダクションでアルバイトをしながら ノンフィクションライターを目指した蒲生充留は26歳のときに署名入りの 記事を書けるようになり女性雑誌で連載を持つことができた。 32歳のとき女性誌の連載が単行本になった。 大学時代の同級生の坂下裕美子や澤ノ井正道、段田麻美が居酒屋で祝ってくれた。 今、充留は八つ年下の北川重春と暮らしている。 彼はウェブのデザインをやっているがほとんど家にいる。 そんなふたりのところに離婚パーティのカードが届いた。 差出人は澤ノ井正道とその妻坂下裕美子。 何を終わらせ、何を変えるのかー。 男女5人の友情と恋愛の物語は3月にはじまり翌年の5月に 「夫婦なんてしょぼいもんだ」と結婚パーティを開いて終わる。