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読書を楽しむ「レティシア・コロンバニ 三つ編み」

CIMG9550.JPG                                      3人の女性の物語は最後にひとつにつながる                                    インドのパドラプールの村に住むスミタは人間界の外で生きることを運命と                                    されてきた。彼女の仕事は廃品回収者。一日中、他人の糞便を素手で拾い集める。                              スミタは娘のラリータを学校に入れるために働いたが娘は学校で教室のそうじを                                しろと言われ帰ってきた。                                                       スミタはラリータと村を出て百キロ離れた聖都ヴァラナシへ行き、列車でインドを                           横断してチェンナイに行くことにした。                                                イタリアのシチリアで家族経営の毛髪加工会社で働くジュリア。                                         彼女の父親が事故に遭い意識不明の重体になった。                                        彼女は父に読む本を図書館へ借りに行った時に難民のカマルと知り合い愛し合う                                 ようになるが、ある日母親に頼まれて事務所に行った時に引き出しの中から発見                                した書類を見て会社が負債を抱えて倒産の危機であることを知り唖然とする。                カナダのモントリオールの法律事務所で働くサラ。                              高級住宅街に住み、誰もが羨むキャリアを持ち、すべてに成功した40歳の女性。                                     次期マネージング・パートナーと噂されていた。                              それはサラがキャリアのために多くを犠牲にしてきた結果だった。                        そのサラが法廷で口頭弁論中に倒れた。                                               数週間後の定期検診で乳癌であることを知る。                                                 2週間の休暇を取って手術に臨んだ。                                        事務所には病気のことはふせていたがある時事務所の人間と病院で鉢合せしてから              事務所で何かが変わった。                                       スミタとラリータはティルパティの寺院で貧しい者が神に捧げる                            唯一の持ち物「髪」を剃髪した。                                       ジュリアは会社を再建するためにイタリア人の髪の取り扱いをやめてインド人の                   毛髪を輸入することにした。                                       サラはサロンでインド人の髪のかつらを購入する。                               3人が運命と闘うことを選んだ時、つながるはずのない物語が交差する。                                    インドで髪を捧げた女性、それを辛抱づよくときほぐし、加工処理したイタリアの                            女性、そして髪をかつらにまとめた女性たちがサラのために団結して快復のために                     働いてくれたと彼女は考え微笑する。勇気ある女性たちの物語は読んで良かった。


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