SSブログ

読書を楽しむ「西澤康彦 さよならは明日の約束」

CIMG0564.JPG

高校の同級会へ出席した屋舗万里子は

同級生が持参した卒業アルバムに掲載された

色紙の寄せ書きに書いたはずのコメントと

名前がないことに気づいた

1979年に私立の高校を卒業した万里子。参加者は40人中30人。会話の中で当時万里子のことが好きだと言う男がいたと誰がが言った。梶本くんではと言ったが梶本は同じビルの別階でお店をやっていて欠席していた。卒業アルバムを持参した参加者がいてアルバムで確認したら別のクラスの紺頼豊次郎という生徒だった。卒業アルバムにはクラスの寄せ書きした色紙の写真があったが万里子が自分で書いた寄せ書きがなかったが、万里子はなんて書いたか覚えていた。「ミス高和になって、男どもを翻弄してやる」。写真のどこにも見当たらないことに呆然とした。後日、万里子は梶本くんのお店を訪ねた。そこはカフェだったが図書館のようでもありスペースの半分が書籍で占められていた。万里子は白髪姿の梶本くんと色紙の寄せ書きの話をした。カフェには万里子が卒業した高校の生徒が客として来ていた。ふたりの高校生は梶本くんと親しい間柄だった。ひとりはヒザナギさんでひとりはユキサキくんだった。梶本くんはふたりの高校生に、この謎をどう考えるかと問い、おもしろい解答が出たら、御馳走すると言った。ふたりの推理は万里子さんに恋していた男がいたんですと言った。面と向かって好きと言えない男心がミステリーを生んだ。


共通テーマ: