SSブログ

読書を楽しむ「別冊日経サイエンス 感染症 ウイルス・細菌との闘い」

CIMG4831.JPG

感染症の現状と未来について考えるための正しい情報誌

ネットの情報よりは詳しいことが学べた 

コロナウイルスが世界の注目をあつめたのは2002年11月の中国の広東省で発生したSARSの原因としてコロナウイルスが同定された。2012年のMERSもコロナウイルスが原因だったが研究の歴史が浅いためわかっていることが少ない。スペイン風邪が流行した100年前は世界の人口が20億人だったが2020年は75億人と推定されている。人口の増加で原生林を切り拓き、耕作地や居住地を広げたため、野生動物との接触の機会が増え、新興感染症の出現につながった。人口の増加は所得格差を生み、温室効果ガスの排出量を増やし、平均気温を上昇させている。地球上に新しいウイルスが次々と出現しているのは以上のような要因が考えられる。

熱帯地方の感染症は、すべてのひとびとの身近に存在しないため情報が乏しいがグローバル化に伴って感染の流行が熱帯地方以外へ広まる可能性がある。感染症の研究では検査の分野でPCR検査が可能になった。ワクチン開発や治療の分野では手探りの部分が多い。病原体検出システムについても掲載されている。

私たちはどう闘うかというために読むことに意義がある。