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映画を楽しむ「男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋」

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鎌倉のあじさい寺で会いましょうと女は寅さんにメモを渡す

今回の舞台は京都から始まります。
京都で寅さんは孤独そうに見えるひとりの老人に声をかけた
ことで先斗町でふたりは酒を飲むことになります。
いつものようの酔いつぶれた寅さんは老人の家で目が覚めました。
老人は加納という有名な陶芸家でした。

寅さんは、加納老人の家で働くお手伝いさんのかがりさんに好意を
抱きます。
加納老人は、かがりさんと弟子を結婚させようと考えていましたが
弟子は別の女性を結婚相手に選びました。
かがりさんは丹後の出身でシングルマザーで娘を祖母に預け働きに
来ていました。
かがりさんはこの後、故郷へ戻っていきます。

寅さんは、かがりさんのことが心配で丹後へ出かけ家を訪ねます。
彼女は元気にしていました。
寅さんは最終の船に乗り遅れバスもなくなり、かがりさんの家に
泊まることになります。
そして、夜ふたりだけで酒を酌み交わし、かがりさんといい雰囲気に
なってきます。
ところが寅さんは薄情者で酔いが回ったとか言って寝床へ退散して
しまいます。

この後、かがりさんは友人とふたりで東京へ遊びに来てとらやを
訪問し寅さんにそっとメモ書きを渡します。
そこには「鎌倉のあじさい寺で会いましょう」と書かれていました。
寅さんはひとりで会いに行くことに臆病でさくらの息子を連れていき
ますが、かがりさんはこどもがついてきたことで自分の気持ちを
寅さんに打ち明けることができないまま丹後へ帰っていきました。
寅さんは、女心がわかっているがいざ一緒になろうとするとヤクザな
俺が結婚などできないと思い込んで失恋を繰り返しています。

一回くらい一緒にさせてあげてもと思うのが観客の心理です。
今作はシングルマザーが告白を胸に抱いて上京したので
受け止めてあげればと思っていましたがいつものパターンで
終わらせてしまい、これが男はつらいよということかと納得
しています。

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