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読書を楽しむ「海堂 尊 カレイドスコープの箱庭」

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東城大学病院神経内科学教室講師・田口公平は
病院長から術後に亡くなった患者の遺族に匿名で
誤診だという内部告発があり調査を依頼される

告発を受けた事務長が内偵したところ誤診ではなく、検体取り違えの可能性
があることが判明する。
田口は、器官支鏡室で検体取り違えに関する質問をした。
検体には検査前と検査後の2回、検査医と看護師による二重チェックが行われて
いた。
病理検査室では教授が講師の牛崎くんの誤診だという。
病理医が診断の際、取り違える可能性があることもわかった。
牛崎講師は、検体提出から病理診断報告までの流れを説明し、誤診を認めなかった。
病理検査室の技師長は、取り違えについて可能性が自分のところではゼロだと答えた。
この検査室には事務クラークと呼ばれる中年女性が事務仕事や後片付けを担当していた。
田口は、病院長に誤診であるとの調査報告をするが結論は先延ばしすると答える。
田口は、報告後アメリカのマサチューセッツ医科大学のAi標準化国際会議に出席した。

田口が出張から戻ると厚生労働省のはぐれ技官・白鳥が病院長から外部監査を依頼
されていて再調査をはじめるところだった。
白鳥は、診断ミスと思われる結果がある。病理医は診断ミスなどないといい、技師は
検体の取り違えなどしてないと断言している。
みんなが言っていることが正しいとすれば、そこには必然の悪意が存在したことになる
といい、調査用の秘密兵器としてカレイドスコープ(万華鏡)を出し、この用途は
うそ発見器だと言って関係者に万華鏡を握らせ質問をはじめる。

呼吸器外科で起きた死亡事案をカレイドスコープで見事に解決させるおもしろさは
なんとも愉快です。


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