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読書を楽しむ「小沢章友 歴史英雄伝 北条義時」

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これは武士の世ができるまでのお話

昔、東国の武士たちは宮仕えとして京に上り、朝廷の言いなりにこき使われていた。領土をいつ奪われるかに怯え、みじめな暮らしを強いられていた。源頼朝は源氏と平氏が争った「平治の乱」で父の義朝とともに戦い、平清盛に殺されるところを命を助けられ伊豆の蛭ケ小島に流されていたが平氏の伊東一族に襲われ伊豆山の走湯権現に逃れた。これを助けたのが北条一族だつた。北条家の惣領・北条時政は頼朝を娘・政子の婿に迎えるという大きな賭けをした。ふたりは頼朝が31歳、政子が21歳のときに夫婦になった。このとき北条義時は15歳だった。都では平清盛が後白河法皇を鳥羽殿に幽閉し、院政を停止し、平家が支配するようになった。このことで源頼朝が平家打倒の兵を上げる。頼朝は三万の関東の武士の大軍団をひきいて鎌倉に入り、鎌倉幕府の原型が誕生する。朝廷が主で、武士が従の時代を頼朝が武士による武士のための鎌倉幕府を築き上げ、北条時政に代わり、武士の世を開いた男が北条義時で、以後、武士の世が江戸時代の大政奉還まで646年つづく。武士の世ができるまでにはたくさんの人々の血が流され歴史上の英雄は罪深い。



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