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読書を楽しむ「小手毬るい 情事と事情」

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フリーライターの中条彩江子はあと2年で40代になる

夫から暴力を振るわれ離婚した過去を持つ

結城愛理紗は夫の結城修と結婚して13年の38と49の夫婦

仕事は装幀家で、趣味は料理とガーデニング

双子の妹・島崎英里華はアメリカで暮らしている

愛理紗の数少ない友人のひとりが彩江子

修は貿易会社勤務でアルバイト社員の玉木まりもと不倫をしていた

玉木まりもの友人に大学院生の加賀櫻がいた

まりもは週3日のアルバイトとホテルのラウンジでピアノを弾いていた

櫻は、お金持ちのおじさまたちとデートをしてお金を稼いでいた

水無月流奈は30以上も年下の佐藤玲門とロンドンで知り合い

一緒に暮らすピアノバー「水無月」のオーナー

玲門は「水無月」でピアノを弾いている

彩江子が企画立案したルポが没になり帰宅途中で「水無月」に立ち寄り、仕事仲間の写真家・世良晴人をメールで誘ったが彼は警備のバイト中だった。世良はカメラマンの助手をしていて、それだけでは食べていけないので掛け持ちでアルバイトをしていた。彩江子や世良が仕事仲間と飲み会をした帰りに世良が彩江子にキスをした。彩江子は世良と「水無月」でデートをして一冊のアルバムを世良から見せられた。アルバムを見たことで彩江子は愛理紗に世良を紹介した。愛理紗は世良の撮影した廃墟の写真を恋愛小説の装幀に使おうとした。彩江子は晴人を写真家として飛躍するきっかけをつくってやったことで彼と寝るようになり、プロポーズを待つだけだった。

まりものポリシーはしたいことをして好きなように生きる。まりもは帰省したときに父親が経営する工務店で働いている男と見合いをした。理由は修がアルバイトでピアノを弾いているホテルに妻を連れてきたのを見たためだった。

「水無月」に来る客は不倫カップルが多かった。玲門は九州へ演奏旅行に出ていた。流奈は玲門が読んでいた文庫本を見つけた。オレンジのマーカーがついていた文章を読んで流奈は玲門との関係が終わったとわかった。

島崎英里華は、2年ぶりに日本へ帰国した。ホテルに着いたら姉の夫・修が待っていた。修は英里華にとって本気に好きになったはじめての男だった。姉と結婚したことで英里華は悲しくて日本を出た。

愛理紗は世良と車で出かけランチでジャマイカのテイクアウト料理を食べた。夜は家で修と英里華と3人で愛理紗は手料理を振る舞った。銀座の天ぷら屋で晴人は作家と愛理紗と担当編集者と昼に食事をした。

世の中の出来事のほとんどは嘘ではないけれど真実ではない。嘘でも本当でもない事柄が人を動かしている。登場人物たちの情事には事情がある。そんな男と女の関係が読者からみればおもしろおかしく描かれている。


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