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読書を楽しむ「辻 寛之 終末のアリア」

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自らの安全を自らの力によって

守る意思を持たない場合

いかなる国家といえども

独立と平和を期待することは

できない


2021年9月11日

イスラム過激派組織ISのメンバーである

日本人ハッカーが警視庁に現れた

男は国際指名手配されている

日本人だと名乗り保護を求めた

名前は赤星暎一

国際犯罪者に関するデータベースで照会したしたところ、国際刑事警察機構を経由してFBIにその情報が伝わり、米国政府から犯罪人引渡条約に基づき、即時身柄の引き渡しの請求が入った。赤星は世界各国でテロ行為を行い、内容は軍事施設へのサイバー攻撃だった。彼はイスラム国のサイバー部隊「ラッカ12」の創設者だという情報が入っていた。赤星は信じられないことを口にした「米国の誤情報を鵜呑みにしないでほしい。このままではCIAに暗殺される。正当な取り調べを日本で受け、身の潔白を証明したい」と言った。

国会議事堂に無人偵察機が衝突

三沢基地に配備され偵察中に

消息を絶った機体の可能性が高かった

犯人からの要求と思われるメールには「議事堂への攻撃は警告に過ぎない。次は旅客機を狙ったハイジャックを実行する。犠牲者を出したくなければ羽田空港の発着便を全便欠航にしる。」と書かれていた。民間航空会社の予約管理システムがサイバー攻撃を受けた。


赤星は責任者と話がしたいと言い、警視庁のテロ対策の責任者・榊原が対応した。赤星は「神の裁き」がはじまったと言い、テロリストに関する情報を持っていると話した。直後に警視庁のサーバーに新しいメールが入り「赤星を24時間以内に解放しろ、要求に従わない場合は、日本中に混乱が広がる。これは日本に対するサイバー戦争の宣戦布告だ」と書かれていた。

日本政府は「テロに屈せず」と声明を発表。

赤星に関する情報は、彼が大学卒業後、防衛庁に入庁したあと、米軍との連絡調整役としてイラクに派遣され、その後CIAに転身しテロ対策センターに所属。2016年にイラク・モスル奪還作戦に情報官として参加。イラクでの作戦を最後に、任務を放棄し、イスラム国に転身していたが理由は不明だった。

赤星はCIAの任務のために自分を犠牲にし、身を危険に晒し作戦に携わったがアメリカが赤星を利用し、最後に裏切ったと榊原に言ったが真偽のほどは不明だった。

官邸記者クラブで会見が行われている最中に記者たちのパソコンにノイズが走りアラビア語でメッセージが出た。「信仰なき者どもの首を切り落とせ」。

平和な日本に突如訪れた国家の危機。犯人を特定できないまま、アメリカ同時多発テロから20年後のこの日、誰が何を目的にテロを起こしたのか?犯人は政府に3つの選択を突き付けた。一つ目は国家の意思。戦いか降伏か。二つ目は民主主義を重んじるか、強権を発動するか。三つ目は、座して死を待つか、戦って活路を見出すか。続きは本を読んでのお楽しみ。アリアとは何か気になるところでもある?


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