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読書を楽しむ「小山朝子 自分で自分の介護をする本」

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いずれ私も

支援や介護が必要になる

そのとき私はどうなるのだろう?

そして、最期まで自宅で暮らしたいと

自らの希望を実現しようと

しているひとのために書かれた本

高齢者の5人のうち1人がひとり暮らしになっている。老後に頼れる存在がいれば問題ないが、いなければ「いつか、ひとりになる」という覚悟が必要だ。男性と女性で最も死亡者が多かった年齢は男性が88歳、女性が93歳と厚生労働省の2020年の簡易生命表データの中に書かれている。平均寿命より長いのでひとりで暮らす期間も長くなるかもしれない。将来に不安を抱く人は「不安なことリスト」を作成し、自分で今できる対応策を考えて置いたらいい。身体のこと、介護のこと、医療のこと、住まいのこと、亡くなった後のことなど。年だからと言って行動を制限すると自分のことを自分で何とかするという気概がなくなるので注意しなければならない。

介護保険サービスを利用したいと思ったら「地域包括センター」か市区町村の介護保険課に行けば、電話で相談すれば何とかなる。そこで介護保険の申請から利用までを聞けばよい。話の中でケアマネージャーの話が出るのでよいケアマネージャーの見分け方と自宅で受けられる介護サービスについて聞けばいい。各自治体では65歳以上を対象にした自治体独自のサービスもあるので話を聞けばいい。高齢者になる前に相談できる相手先を見つけておくことも大切です。

ひとり暮らしでは突然の病気が心配になるので、ろれつが回らなくなったり、しびれが生じたり、目の前のモノが二重に見えたり、普段と違うことが起きたら119番する。おひとり様になると入院や入所で身元保証人が必要となるので誰に依頼するか考えておいた方がいい。身元保証の代行業者がいるがトラブル事例も多いので注意が必要。

自宅で医療を受ける選択をしたら訪問看護師のサービスを利用すればいい。夜間でも「夜間対応型訪問介護」サービスがある。看護と介護を一体的に提供する「看護小規模多機能型居宅介護」サービスもある。これは利用者が「通い」「泊まり」「訪問介護」「訪問看護」が受けられる。

費用が高額になっても後で払い戻される制度があることを知っておけばいい。足代わりに使える移送サービスもあることを知っておけばいい(介護タクシーとか)。

認知症か物忘れかの違いは、友人と会ってランチを食べたというのが普通の状態で、誰と食べたかを忘れるのは物忘れで、ランチの記憶がないひとは認知症。

お金の管理に不安を感じたら社会福祉協議会で「日常生活自立支援事業」をしているので相談する。

終活を目的として生前整理を行う。重要なモノと残すモノと捨てるものを整理する。

介護保険でレンタルできるものがたくさんあることを知っておく。(車いす・介護ベット・床ずれ防止用具など)。ひとり暮らしで考えなければならないことは「温度のバリアフリー」。室内にいれば血圧が安定しているが、脱衣所とか、浴室では血圧が寒さで上昇する。浴槽内では血圧は下降するので寒暖差対策をしなければならない。

延命処置についての意思表示を書面で準備しておく。財産については一覧でわかるように書き出しておく。

地域に知り合いがいない人は民生委員と知り合いになっていけば非常勤の地方公務員のため困ったときに頼りになる。

自分の死後に公共料金の解約、葬儀などやり残したことがあるので手続きを依頼できるひとを探しておく。

大まかなところが理解できれば、おひとり様になる前か、なったときに行動すればいい。あるいは手元に1冊用意しておけば気持ちが楽になれる。


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