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読書を楽しむ「相場英雄 心  眼」

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警視庁本部の中に刑事部があり

刑事部の中に捜査共助課がある

ここは街頭に立ち、指名手配犯を炙り出すことが

仕事で「見当たり捜査班」と呼ばれていた

1ケ月前、片桐文雄は人員補充の形で本部勤務になった。在籍5名の二班のチームに加えられた。係長の川勝警部、巡査部長の平野、女性巡査部長の小出と佐々木、警部補の稲本がいた。新米刑事・片桐は、手帳に手配犯の写真を抜き押しして顔写真を睨み続けたが犯人を見つけられないでいた。一方、ベテラン刑事・稲本は、全国指名手配犯を検挙したり、有楽町で起きた傷害事件の犯人を検挙したり、圧倒的な結果を残していた。稲本は捜査一課から異動になったときに妻子と離婚していた。稲本は新宿三丁目のジャズ喫茶を定期的に訪れていた。教えを請おうとしたら片桐は「低能」と言われた。店員から稲本が「仕事ではシンガンを使え」と言ったことを内緒で教えられた。スマホで「シンガン」を検索すると「心眼」という単語が出てきた。「心眼で物事や人を観察しろ。絶対に本質だけが浮かび上がってくる」。片桐は手配犯の顔すら見ないまま6ケ月目に入った。丸の内線内で手帳の似顔絵に似た人物を発見した。2年前の冬に起きた神田川児童公園死体損壊遺棄事件の容疑者二人のうちののひとりだった。容疑者の女の後を尾行しアパートを探し出し任意同行したが全面否認され、新宿署が真犯人を逮捕した。またしても片桐は犯人を見つけられないでいた。

新しい捜査一課長が就任し、最新システムを有効活用し検挙実績を着実に上げるとぶち上げ「見当たり捜査班不要論」を口にした。川勝係長は消される前に潰してやると不要論見返しの打ち合わせをはじめた。ここからがなんともおもしろいので、知りたい人は本を読んでのお楽しみ。


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