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読書を楽しむ「ワーク・デザイン これからの働き方の設計図」

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自分を必要としているひとのための生産者になれ

先が見えない、変化の激しい時代。
いま、世の中はどのような方向へ向かっているのか。
働く人間に未来はあるのか。

年金を受取るまでは安心できない時代にいる人々が
「これからの働き方」を考えるときに参考になる本です。

作者は経営コンサルタント。

「安定した職」「終身雇用」「年金に支えられた老後」など
これまで信じてきたことはなくなりつつある。
そして、口には出さないが誰もが今後10年20年と仕事を
続けていけるかどうかもわからない。

①現在の問題点
全自動掃除機ルンバが廉価な価格で売られている。
ルンバの開発者がバクスターという製品の箱詰めや製造
ラインへ部品を流す産業ロボットを発表した。
バクスターも価格は廉価で人間が行っていた単純作業を
こなす。
ハンバーガーを1時間に360個作ることができるロボットも
開発された。
ロボットは、医療分野にも進出してきている。
研究者は2045年までにロボットの知性が人間の知性を
超えるといっている。
このことで世界の労働人口の90%が負け組みになると
予想されている。
日本ではアマゾンが倉庫内を動き回るロボットを導入
している。
照明器具は要らないし冷暖房も不要でひとに比較すると
50%の経費削減が可能になった。

②クラウドソーシング
会ったことのない不特定多数のひとに業務を委託すること。
デザイン、WEBのプログラミング、会計や統計、翻訳など。
クラウドソーシング会社に翻訳だけで11万人が登録していて
時給の安いひとは日本円で100円。
安全性や仕事の質を心配する人もいるが作者は大丈夫だと
書いている。

③経済拡張という幻影
グローバル化と情報革命とロボット革命で人間の仕事は
どんどん奪われていく。
企業存続の条件は存続コストの削減。
ひとを雇用していては「スピードの欠如」「固定費の増大」は
避けられない。

この本を読むと明らかにこの先は本に書かれたとおりに進むと
思っている。
読めばみんなそう思う。

そこでひとはどうするのか。
作者は、パラレルキャリアという生き方を提案している。
現在の仕事を続けながら、同時に本業以外のことにチャレンジ
することだと。
副業も含まれるがボランティ活動に参加することなども含まれていて
報酬を目的とするだけでなく、自身のスキルの向上や使命と感じ
られる活動に取り組むことも含んでいる。

ページは延々と続き「21世紀の価値観のトレンドとはなにか」とか
「働く構造はこう変わる」とか読み応え十分です。


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