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読書を楽しむ「長岡弘樹 殺人者の白い檻」

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尾木敦也は医療法人明浄会Y病院勤務の医師

歩いて3分の自宅に住んでいる

六年前に両親が殺され休職して自宅に籠っていたが

ときどき東崎院長から手術の依頼がある

高度な脳手術のできる医師がいないためだった

病院の隣にはS刑務所とそれに付属する拘置支所があった。そして隣から急患の患者が送られてくることになった。患者は男性で48歳。患者は昨晩激しい頭痛と嘔吐に襲われ、軽度の失語状態だった。初期診断ではクモ膜下出血。そして脳外科手術がはじまった。手術中に敦也は患者の呼んでくれと研修医に言った。「サダナガソウゴさん」と研修医は呼んだ。この名を聞いて敦也は軽い吐き気がした。定永は死刑囚で敦也の両親を殺害した殺人犯だった。6年前の夜に両親の家に盗みに入り、帰宅した両親と鉢合わせをして、彼は前科者だったので捕まれば長い懲役が待っていると考え二人を殺害した。定永は盗み目的で侵入したことは認めたが侵入した暗闇で誰かに殴られ昏倒しているあいだに二人が死んでいたと言って冤罪を主張していたが凶器として使用された電気ランプのコード。それに自分が嵌めていた軍手の繊維が付着していて逮捕された。両親を殺した死刑囚の命を医者として救えるか?という葛藤が敦也にはあった。同じ病院で看護師をしている妹・菜々穂は事前に定永のことは知っていた。病院でリハビリを行い定永の目が正常でないことに敦也は気づいた。彼には明暗の順応力がなかった。しかし定永でないとしたら、いったい真犯人は誰なのか?気になる物語の続きは本を読んでのお楽しみ。


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