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読書を楽しむ「Newton別冊 スマホ脳と運動脳」

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人間の脳について学んだ

人間の脳には電気信号を伝える機能に特化した神経細胞(ニューロン)が1000億も集まって、情報のネットワークを構築している。神経細胞はシナプスでつながれているが、シナプスは生き残れるものと消えていくものがある。生きた脳の活動はMRIが体の内部の構造が見られるようになったのを応用してfMRIが導入され脳の可視化が実現できた。

スマホと人間の関係については、スマホの便利さのせいで手放せなくなっている。アプリやウエブサイトの多くは人が夢中になるように設計されている。ユーザーの行動データは人口知能(AI)に学習させ、ユーザーの好みに合った商品や広告、ニュース、SNSの投稿などを表示させる。また、「いいね」ボタンを押すことで快楽や喜びをもたらす神経細胞同士でやりとりが起きて、人は快楽を覚え、もっと欲しいと思うようになり、「いいね」ボタンを押された時の快楽を求めて、投稿を繰り返すことをしている。スマホ依存症という病名はなく、極端にスマホに依存している状態のことを呼んでいる。スマホが手元になかったり、使えなくなったりするとイライラしたり、不安になったりして、やめたくてもやめられない状態になる。心配な人はインターネット依存度テストでチェックできる。

スマホ読書は読解力が落ちるという研究結果が出ている。また、スマホはポケットの中にあるだけでも集中力を低下させている。そういう実験結果が出ている。3年間の追跡調査ではネットの使用頻度が高いこどもほど脳の発達が遅れている。スマホの使用で睡眠時間を減らすと睡眠障害やうつ病のリスクがある。スマホの長時間使用は、ちよっとしたことでもインターネットで検索し、覚えておくべき情報は画像に残すとかしている。こうした状態になれた脳は、記憶力が低下しデジタル健忘症になる。親の過度なスマホ使用は、こどもへの注意力を低下させ、親子の対話を阻害していることでこどものストレスや問題行動を増加させている。

スマホ依存を解消するには1日のスケジュールを明確にして、だらだらと使い続けることを防ぐしかない。スマホは人の気を引くように出来ている。そのため枕元にスマホは置かない方がいい。

スマホの便利さは、脳の働きに悪影響を及ぼしていることを知った。未来のスマホは脳と機械を直接つなぎ、脳で念じるだけでスマホが操作できるように技術の開発が進んでいる。

ひとが歩くことができるのは、脳からの指令で行動している。運動と脳の関係は、脳の中にある海馬(脳に入ってきた情報を記憶として残す)が刺激され、記憶力が高まることが報告されている。ストレスがたまっていると感じたら運動して気分をすっきりさせると脳が活性化する。

自分から積極的に行動することで失敗しても脳の活動は低下しないが、外的要因で(ニンジンをぶら下げられて)行動すると、もともと自分の意志で起こした行動でないため活動h低下する。これは外的要因はコントロールされていると感じてしまうから。外的要因でうまくいく例は、上手に褒めると有効だということが分かった。

脳にどういう刺激を与えるかによって、良い方向にも悪い方向にも進む。脳には海馬という記憶をつかさどるところがあるので、そこを活性化させないと記憶は脳に残らない。のこらないと、とっさの判断はできないのでデジタルに頼りすぎると判断できない人間が増えるということにもなる。自分の脳のことを理解しないとデジタル機器は使えない。使ったら脳に支配される傾向にある。そういうことを学んだ。


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