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読書を楽しむ「方丈貴恵 アミュレット・ホテル」

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アミュレット・ホテルは普通の宿泊施設ではない

ホテルの本館は一般客に解放されているが

別館は会員資格を有する犯罪者しか

宿泊も立ち入りも許されていない

その別館の1101号室でトラブルが発生した

自称情報屋で強請屋の佐々木が絞殺死体で見つかった。彼の部屋は0906号室の9階の客室で、1101号室の宿泊者は詐欺グループ「エリス」のボス・信濃だった。ホテルのオーナー・諸岡から連絡を受けたホテル探偵・桐生が現場に向かった。事件のあらましは、今朝フロントの水田が信濃さんから電話で部屋の扉の錠が開かないとクレームを受け、マスターキーを使用したが開くことができず、オーナーに連絡し、扉を破らせて中に入った。部屋には佐々木の遺体とホテル従業員の遠谷が遺体の脇で寝そべっていた。遠谷はフロアの清掃をしていて背後から襲われたと言った。このホテルでは客室のあるフロアに監視カメラがない。宿泊客に対するプライバー保護のためで事件が発生した際には調査に不利な影響をもたらしていた。

ホテルを利用する犯罪者に課されたルールは2つ。ホテルに損害を与えないこと。ホテルの敷地内で傷害・殺人事件を起こさないこと。そして、このホテルでは殺人事件が起きても、警察に知らせることなく、遺体はホテル側で跡形も残らないほどの超高温で焼却し、事件の痕跡も秘密裏に処分する決まりになっていた。

オーナーの諸岡は、私のホテルで何者かが人を殺めるという最悪の禁忌を犯した。一刻も早く犯人を特定するためにホテル探偵に一切の処理が任された。そして、探偵は聞き取り調査をはじめた。

ホテルのルールを破った者には、それ相応の対価を支払ってもらわなければならない。命を奪ったものはその命で、自らの犯行と同じ方法で死んでもらいますと探偵は言い放った。

怖い探偵が事件を解決する手順を知りたい人にはお勧めです。


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