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読書を楽しむ「和田秀樹 90代になっても輝いている人がやっているトシヨリ手引き」

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6000人以上のおトシヨリを診て、願うこと

長生きしようと、医者や家族の言うことを聞いて

がまんしてきたのに

最期は後悔が待っていた

このようなことにならないための手引き

著者の経験からオトシヨリが人生の最後で後悔したおもなもの。

①もっと好きなことをしておけばよかった。

②もっといろいろな経験をしておけばよかった。

③自分の楽しみを優先すればよかった。

④周りに、自分の本当の気持ちを伝えておけばよかった。

⑤お金を自由に使っておけばよかった。

⑥医者の言うことを聞きすぎなければよかった。

ではどうすればよかったのか?老後をどう過ごすかは、自分が考えて決めなければいけない。現役時代は家族や会社のためにがんばって、自分の時間など持てなかったひとがほとんどで、トシヨリになって、やっと自分だけの時間が持てるようになった。財産も夫婦で協力しつくりあげたもので。どう使おうと自由だ。老後が心配になったら国の保険制度を利用すればいい。そのために、日本の医療や公的介護制度の現状をよく理解すれば老後の不安はなくなる。

■老化の流れの目安

60代は、定年退職と親の介護に直面する。子どもも成長して家を離れる人も多い。定年で心のよりどころを失うので、これまでできなかったやってみたいことを始めるとか趣味の活動をはじめるのがいい。

70代に入ると認知症になるひとは8%、要介護のなるひとは10%いる。運動してきた人とそうでない人の差が出る。それは生活する上で必要な筋肉や足腰が衰えてきているため。年だからと言っているとヨボヨボになり、最終的には寝たきりになる。散歩などの軽い運動をしたり、ひととの交流を増やすことをする。年金暮らしの人が大半になる。

80代は、老いを受け入れるという時期になる。体力と気力の衰えが一気に出てくる。認知症になる人は30%以上、介護が必要になる人は50%。できなくなることが増えるが嘆かずにあきらめる。そしてできることを大事にする。そのためにはできることを補助してくれる道具は積極的に使う。補聴器や杖やオムツ。ひとり暮らしが多くなる。

90代になると60%以上の人が認知症と診断される。認知症は老化現象であって、病気ではないので遅らせるために頭と体を使い続けることをする。要支援・要介護の比率が70%以上になる。施設介護が前提となる。

脳の中で最初に老化がはじまるのが前頭葉。ここは「意欲を生む」「創造する」「判断する」「感情をコントロールする」大事な器官であるが、前頭葉が衰えてくると、何もかもが面倒になり、日常生活が決まった所作・動作を繰り返すようになり習慣化されてしまう。これをなるべく避ける方法として、外食はなじみの店以外に行く、散歩を習慣化する、やってみたいと思っていてできなかったことをやってみる、映画を映画館まで観に行く、旅行をする。

このほかにも「いい医師」「いい病院」を見分ける手引きとか認知症を先延ばしする手引きなどが書かれている。

読んでみれば、こういう考え方が老後にはあるんだということがわかる。実践するかどうかは本人が決めること。要は我慢しないで老後を過ごしましょうということ。


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