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読書を楽しむ「薬丸 岳 最後の祈り」

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保坂宗佑は牧師で

千葉刑務所でボランティアで教誨活動をしている

宗佑は名古屋の出身で東京の大学に入り、高円寺のアパートで生活していた。よく食事をするレストランで優里亜と出会い付き合うようになった。優里亜には姉の真里亜がいてレストランバーで働いていた。真里亜を紹介されたことで宗佑のこころは優里亜から離れていった。優里亜に宗佑は自分の正直な気持ちを話した。優里亜は行先を告げずに姿を消した。その優里亜はマンションの9階から飛び降り自殺をした。遺書には優里亜が女の子を出産して児童相談所に保護されていることを知った。真里亜は優里亜を裏切り傷つけ死に追いやったことで赤ん坊を引き取り養子にした。宗佑と真里亜は罪悪感で二度と恋愛しないと心に誓った。宗佑は大学卒業後、クリスチャンになる洗礼を受け、目白にある教会の牧師になった。

仙台に住んでいる真里亜が引き取った赤ん坊は由亜と名づけられ25歳になり東京に住んでいた。宗佑は真里亜からの連絡で由亜の婚約者と会うので同席を頼まれた。由亜は宗佑のこどもだったが由亜は本当のことを知らないため「東京のおじさん」と呼んでいた。席上で由亜は妊娠5ケ月と告げた。

その由亜が両手両足をガムテープで縛られ、顔面を鈍器のようなもので複数回殴打され亡くなった。そして、由亜殺害容疑で石原亮平が逮捕された。石原は由亜殺害の1週間前にも世田谷で女性を殺害していた。石原には死刑判決が確定した。

真里亜は「由亜が味わされた恐怖や絶望に見合うだけの苦痛を感じさせながら石原を死なせたい」と宗佑に言った。教誨師は刑が執行される直前まで死刑囚と会える。宗佑も「無念を晴らしたい」と言った。

宗佑は千葉刑務所で5年間教誨師を務めていたが、石原は東京拘置所に収監されていた。東京拘置所の教誨師が肝臓がんで亡くなり、後釜に宗佑がなった。宗佑は死刑囚のために最後の祈りを捧げることができるのか?罪を憎んで人を憎まず。結果は本を読んでのお楽しみ。

教誨師=刑務所で受刑者や在監者に、悪を悔い正しい道を歩むように教えさとす人。


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