読書を楽しむ「竹本健治 しあわせな死の桜」
市内で蒸発事件が起きていた はじまったのは3ヶ月前からでいままでいなくなったひとは15人だった 中学生のゴーちゃんと渡クンと最近友だちになったユズキは ハンサム探偵団を結成し調査活動を開始した 渡クンは失踪地点9ヶ所を調べ8ヶ所で共通するものを見つけた。 それはサクラの花びらだった。ところが事件はサクラの時期ではなかった。 ボクはユズキから「一番しあわせな死に方ついて考えたことある?」と聞かれたが 迷って答えられなかった。 サクラの時期になって蒸発事件は2件起きた。 公園では飲めや歌えの大騒ぎをしていた。 ユズキはコンクリート造りの屋根の上にいた。 しあわせな死に方を考えていたと言った。 ユズキは右手でパチンと指をならした。 踊る人影のひとつがいきなり崩れ花吹雪となって舞い散った。 はじめて読む作家の物語は妖しい夢のような不思議さがある。