読書を楽しむ「村上春樹 バースディ・ガール」
20の誕生日の日にウェイトレスの仕事をしていた女の子の物語 誕生日というのは一年にたったひとつしかない特別な日 誕生日の数日前にボーイフレンドと彼女は喧嘩した。 誕生日の日に仕事を代わってくれるはずの女の子が風邪で寝込んでしまった。 だから彼女は六本木のイタリア料理店に出勤した。 お店ではウェイター2人とウェイトレス2人、フロアマネージャー1人と レジに女性が1人働いていた。 オーナーはお店があるビルの6Fに部屋を持っていて、フロアマネージャーが オーナーの部屋に夕食を運んでいた。 オーナーと会うことができるのはフロアマネージャーだけだった。 ところがマネージャーが7時半過ぎに体調を崩しタクシーで病院へ行くことに なり、ウエイトレスの彼女がマネージャーから8時になったらオーナーに食事を 運ぶことを頼まれた。 8時に彼女はオーナーの部屋に食事を届けた。 オーナーはやせた小柄な老人だった。 オーナーは彼女に「5分ばかり時間をくれ」と言って、年齢を聞いた。 彼女は「20歳になった」と答えた。 オーナーは「君になにか誕生日のプレゼントをあげたい」と思うと言った。 彼女は言われたとおりにお願いをひとつした。 特別な日にこんなプレゼントがあったらうれしいかも。