読書を楽しむ「保坂和志 魚は海の中で眠れるが 鳥は空の中で眠れない」
郵便が早かった時代は午前・午後の2回配達されていた 今はパソコンのメールができて便利になったと思っている ひとがいっぱいいるが、一面的なことしか便利になっていない 作者はこのことを「鳥は空を飛べることで海の中にいる魚より ずっと自由と見えるかも知れないが、魚は海の中で眠れるが 鳥は空の中で眠れない」という喩えで 言いたいことはそんなようなことだ書いている TVがなかった時代に夜は退屈だと思った家族はいない。 電気がなかった時代に電気がなくても不便と思ったひとはいない。 なければないで済んでいたことが、一度TVでも電気でも手に入れてしまったら TVも電気もない生活は不便だということになる。 メールは24時間やりとりできるが、結果、メールに使われることになる。 そして、メール的なものによって失うものがたくさんある。 わたしは、メール以前の世界へ時たま戻ってはがきや手紙を書いているが 作者はこういうことを言いたいのかなぁと思った。