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読書を楽しむ「別冊Newton 老いの取扱説明書」

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この世のすべての生き物は年月を重ねることで

体のさまざまな部分の能力が低下し

やがて死んでいくと考えられている

加齢に伴う全身の能力の低下を老いと呼ぶ

人生100年時代を生き抜くための老化の最新知識雑誌が出た

老化を防ぐ働きをする物質や遺伝子がみつかりはじめていて、老化を病気のように治療しようとする試みもはじまっている。元気で健康な老後を過ごすことができるようになるかも知れない。

「人はなぜ老いるのかの章」では、人体には200個の骨があり人体を支えているが骨や筋肉や関節が衰えるから自分で立ったり歩いたりできなくなる。他にも目や耳の老化、消化器管老化、免疫の老化がある。体は細胞によって構成されていて臓器などの細胞組織の設計図をゲノムと呼んでいる。このゲノムに不備が生じると細胞ががん化したり炎症を起こす。このことが老化の一因と考えられている。体をかたちづくるために必要なたんぱく質をつくるリボソーム遺伝子は遺伝子数が多く、変化しやすい遺伝子でこの遺伝子に起こる変異が老化の一つの原因になっていることがわかった。この遺伝子の機能を回復する治療薬が開発されれば老化を改善できるかも知れない。「老けないひとは何がちがうのか」の章では、老化現象の進み方には個人差があり、人間の体の仕組みが関わっている。腹八分目の食事をすると摂取カロリーが制限され老化現象を防ぐことができる。睡眠も脳の老化を防ぐ。110歳以上の超長寿者には血液中に特殊な免疫細胞が多い。細胞の損傷が時間的に蓄積することで老化が起き、その9つの原因について研究が進んでいる。「老いと向き合う心」の章では、老年期の肉体の衰えや環境の変化が高齢者の心理に影響を与えている。年をとると前向きなことを記憶しやすくなるが、できないことは無理にやらず、できることに集中して老いに立ち向かう。自らの死に向き合う必要がある。今起きていることをありのままに体験し、否定せず、評価を加えず、受け入れ、自己中心的な思考から脱することが心理的にうまく対処できる。やりたいことがあるひとは精神的な耐性が高い。

これからのひとは今よりも老化の治療薬の開発が進むことで長生きができる時代を迎えられるかも知れない。

老化の分野ではないがコロナワクチンのファイザー製とモデルナ製は、遺伝子の設計図を体内に打ち込んでいる。


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