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読書を楽しむ「木村盛世 COVID-19新型コロナ、本当のところどれだけ問題なのか」

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新型コロナを知ろうと思えばメディアの言うことだけを

鵜呑みにしていいのかという疑問が生じる

そのくらいわからないことが多い

本を読むと問題らしき事項がいろいろ出てくる

感染症には2つの基本法則がある。①短い期間に複数の人々にうつす②いったん感染して治ると、当面の間は再び感染することがないし、他人を感染させることもない。

自粛や人流の禁止という対策をとらない場合は、一気に感染が広まり拡大するが、同時に治る人も増えて、回復した人々は免疫を持つことになり、感染が治った人が増えていくと、本来免疫のない人も感染しにくくなる。

感染症から集団を守る方法としてロックダウン(外出禁止)があるが、この状態を感染が収まるまで維持することはできない。だからロックダウンを解除するとまた感染が拡大する。

以上のことから感染症から逃げ切ることは極めて難しいので逃げるより感染したほうがよいという考え方も成り立つ。新型コロナウイルスで亡くなるひとのことだけがメディアで報道されるが、毎日交通事故や病気で亡くなるひとのことも考えると死者数の報道のされかたに問題がある。また、メディアやネットでは様々な憶測に基づく情報が飛び交って科学的根拠がなくても個人は勝手に納得して正しいこととして受け入れてしまっている。

日本は医療サービスが充実した国でベッド数(病床数)も多いが、人口当たりの医師数や集中治療室の数は他の先進国より少ない。このことで医療ひっ迫が騒がれている。集中治療室が満杯になると医療崩壊が起きたという。日本の病床数は160万床あるが感染者が出ると医療がひっ迫する原因はコロナ病床数が2万7千床しかなく新型コロナウイルスに対する医療供給体制は歪んでいて、ウイルス対応を受け入れると民間の医療機関は赤字になるという理由がある。そのため2割しかない公立・公的病院でコロナ対応をしている。公立・公的病院では病院経営がひっ迫すると公的資金が投入されるが、民間病院は補助金しかなくコロナ対応するための人や物を準備しなければならず、院内感染したら医療業務すべてが停止になるリスクがあると書かれている。

読めば読むほど日本の医療体制の弱点が洗い出される。こうなると国産ワクチン開発が必要だがことは簡単ではない。海外からワクチンを購入する金もない国ならば、国内の医療体制を整備して感染者が出ても治療できる体制を整えるしかない。今の日本はこの体制も万全でない。国民の命を守る医療体制がオールジャパン対応になっていないことを知る。厚労省や医師会の怠慢が問題だと書かれている。

コロナ感染症に関しては国民がしなければならない努力と国や医師会等の医療体制側がしなければならない努力がある。感染症に対する危機管理も有事と平時の区別がついていない。ワクチン効果による免疫がどの程度持続するのか?中長期的に健康問題がどの程度の確率で起こるのかはっきりしていない。

ワクチンを接種したらこれで安全ではないということを知る。この先、何が起きるか誰にもわからない。


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