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読書を楽しむ「三上 延 ビブリア古書堂の事件手帖 扉子と不思議な客人たち」

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人の手を渡った古い本には

中身だけでなく本そのものにも物語がある

だから誰にも話すことはできない

第一話は北原白秋の童謡集からたちの花。ネットで注文した本をビブリア古書堂に受け取りに来た女性。女性の父親が、自分の弟に贈るために買い求めたものだった。父親は自分の弟が着せられた濡れ衣を晴らすために女性に弟宅を訪問し渡すように頼んだ。

第二話は横浜の豪邸に住む女性から「どこにあるかわからない本を見つけ出して欲しい」という依頼を受けたビブリア古書堂のお話。先々月くも膜下出血で他界した息子が持っているはずの本「息子と母さんの思い出の本」というヒントを頼りに息子のマンションを訪問した栞子と大輔。応対した息子の妻から得たヒントは夫の友人が借りたものを返しに来て、貸したものを受け取って帰ったという。目当ての本が見つからなかったので栞子は友人宅を訪ねた。

第三話は「雪の断章」という本を配ったひとと受け取ったひとのお話。

第四話は横浜で古美術品と古書を扱うお店の店主が北鎌倉の愛書家の家を訪問して処分したい蔵書について伺うがそこの家の息子がビブリア古書堂へ持参した後だった。横浜の店主はビブリア古書堂に恨みがあり一計を案じ息子が持参したという本「王様の背中」を売りませんと言って持ち去るが・・・。

今作は栞子が娘の扉子に話して聞かせる客人たちの物語。期待通りの内容で満足でした。


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