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読書を楽しむ「三上 延 ビブリア古書堂の事件手帖 扉子と空白の時」

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ビブリア古書堂は古い本に関するトラブルの相談に乗っていた

そして、扉子の父・大輔は事件の顛末を小さな本に記録していた

扉子が生まれた2012年のお話。相談は盗まれた本「横溝正史の雪割草」を取り返して欲しいという内容だった。栞子はその本は幻の作品で単行本化されていないと答えた。依頼者は上島家の関係者で井浦清美。本の持ち主は上島秋世で清美の叔母だったが亡くなっていた。清美の母・初子は生まれてすぐに上島家の妹夫婦に引き取られ井浦姓となった。上島家には春子という叔母がいて春子が初七日の夜に初子に「あなたが雪割草を盗んだでしょう」と言った。雪割草の相続権は春子の息子上島乙彦が秋世叔母から贈与されていた。そして栞子の推理は雪割草は盗まれたのではなく持ち出されたと答えた。その理由は?(第一話)

2021年扉子は小学3年生になっていた。ブックカフェ・もぐら堂に扉子は来ていた。取り置きしてもらっていた「横溝正史の獄門島」を受け取りにきていた。小学校の読書感想文のコンクールのために選んだ古書だった。読みたくなったのは横溝正史の言葉がページの最初に書かれていた。「ミステリーのおもしろさは謎解きにある」。店主の母親が扉子と顔を合わせたとき顔を歪めた。そして「取り置きしていた本が消えた」と言った。1Fは売れない古書店、2Fは繁盛しているカフェ。店主が自分の蔵署「獄門島」を売ろうとしているのを見ていた人物がいた。(第二話)

2021年の11月。扉子は「雪割草」を栞子から借りて読んでいた。9年前「雪割草」の切り抜きをまとめた自装本が存在していた事件があった。そして自装本から直筆原稿が抜き取られていた騒ぎがあった。井浦清美から連絡があり母の初子が亡くなり、蔵書を買い取って欲しいとの依頼だった。雪割草は探偵小説ではなく女性向けの家庭小説だった。井浦家を訪問し書架から本を出していた時に文箱が見つかり「雪割草21」と書かれた原稿用紙が見つかった。それは9年前に栞子が解決できなかった抜き取られた直筆原稿かも知れなかった。(第三話)

本のお話は好きです。ひとり静かに没頭できる。この世界にはお楽しみがいっぱいありますが知っている人は少ない。



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