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読書を楽しむ「和田秀樹 70歳から一気に老化する人しない人」

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男性の老化の分かれ道は73歳

令和元年の調査で平均して男性は73歳で身の回りのことをひとりでできなくなり始める齢だということです。そして男性の平均寿命が令和2年の調査では81.64歳です。平均寿命というのは何歳で死ぬかということです。平均的73歳の男性なら、死ぬまでに残り9年ということです。この9年間を病気で過ごすのか、すでに平均を超えて元気なのかで老化する人なのか、しない人なのかが判断できる。健康診断をして悪い数値が出ても病気にならない人もいれば、健康診断で正常値が出ても病気になる人がいる。健康診断と健康状態は一致しないし追及もされていない。追及がされているのは薬を増やすという研究だけはされている。健康診断は正常値の範囲から外れているかどうかの判断だけしかできない。突然死を気にするなら「心臓ドック」と「脳ドック」だけが受ける価値がある。

70代で活動的になれる人は、要介護になる時期を80代後半ないしは90代まで遅らせることができると著者は言っている。活動的になれない人は、そのまま足腰が弱り歩けなくなり、認知症のようになったりする。70代では夫婦で楽しむための方法を見つけられるかで日々の充実度が大きく変わる。食生活で老化予防の効果が期待できる食品を摂る。ヨーグルト、エキストラバージンオリーブオイル、ワイン。カタクチイワシ、豚レバー、カボチャ、焼きのり、豚肉、牛肉、あおさ、パセリ、シナモン、しょうが、お茶。

高齢者は健康のために遊ぶことや健康のためにお金を使うことに意味がある。家から外に出て遊ぶことで前頭葉が刺激され、楽しむことで免疫機能によい影響を与える。感情の老化を防止するには強い刺激がある遊びが必要。食べる楽しみも脳を活性化させる効果的な方法。

高齢者には人生を通じた体験から生まれた知恵がある。経験が豊富だったことを自分の強みにして発信していくと存在感が高まる。70代は家にいたらもったいない年代で、どんどん外に出て、自分にとって気分のいい場所や気持ちをよくさせる場所で時間を過ごすことが老いと闘える最後のチャンス。意欲の低下は一気に老け込む。意欲的に体を動かし、頭を使ったりしないと、すぐに要介護になってしまうリスクを抱えている。前頭葉の老化を防ぐには「変化のある生活」をすることが一番で、日常生活におけるルーティンをなるべく避けることが大事。散歩なら知らない場所を歩くとか、いきつけのお店以外へ行くとか、料理をするとか、読書ならあらゆるジャンルに挑戦するとか、ひとつの問いに対して複数の回答を用意するなどがいい習慣となる。

過度のストレスがかかると免疫力は低下し、体と心がダメージを受けるのでやりたくないことはやらないで楽しいことだけをやるようにする。

80歳になったら老いを受け入れ、できることとできないことを整理して、できないことは素直に人の助けを借りる。85歳を過ぎたひとの遺体を解剖すると、ほぼ全員の体にがんが見つかる。がんは自分の細胞が変形してがん化したものなので闘病で抗がん剤治療をしても体力の機能を奪われ、免疫の抵抗力も落ちる。落ちることでほかの病気を引き起こしやすくなる。がんになったらがんで苦しまない方法を共に考えてくれる医師を探すこと。がまんや無理はしないこと。それは明日死んでも後悔しない人生の過ごし方に通じる。やめたほうがいいがまんは「薬のがまん」「食事のがまん」「興味あることへのがまん」。薬は具合の悪い時だけ飲む。好きなものを食べたり飲んだりする。自分の老いを素直に受け入れ、楽に生きることを選ぶ。

わたしのモットーは無理をしないことだから大丈夫だと勝手に思い込んでいる。


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