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読書を楽しむ「織守きょうや 隣人を疑うなかれ」

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千葉市内在住で

在宅のデジタルアシスタントの土屋萌亜は

コンビニの自動ドアの手前で

高校生と思われる女の子とすれ違った

時刻は午後11時過ぎだった

アパートに戻りベランダでビールを飲んだ

反対側に7階建てのマンションが建っている

そのマンションの駐車場に、あの女の子が

入っていった

1ケ月後、TVのニュースで神奈川県山北町の山中で、伊勢原市在住の池上有希菜さん17歳が遺体で発見されたと報じ、制服を着た女の子の顔写真が表示された。萌亜には見覚えがあった。コンビニですれ違った女の子だった。彼女は高校を中退し、半年ほど前から友人宅を泊まり歩き、自宅に戻らないことが多かったと報じていた。萌亜の隣の部屋にフリーライターの小崎涼太が住んでいて、彼に遺体のニュースのことを確認したら知っていて、萌亜は、1ケ月前にこの近くで見かけた女の子だと話したら、警察に届ける前に防犯カメラを確認しようということになった。偶然7階建てのマンションには小崎の姉・今立晶が夫の優哉と住んでいて、晶の友達に警察官の加納がいた。防犯カメラを見ることはできたがデータは1週間分しか保管されていないため確認できなかった。そして1週間後に萌亜が姿を消した。半年前に千葉市内で印刷会社に勤務する女性がナイフでめった刺しにされて殺された事件があった。その何か月前かに20歳の女子大学生の遺体が奥多摩の心霊スポットで発見された。小崎が警察の知り合いの係長に探りを入れたら、犯人から連続殺人を疑う情報提供があったと知る。3人の共通点を調べると女子大生の靴を印刷会社の女性が履いていた。印刷会社の女性の腕時計を高校生の池上がつけていた。

7階建てのマンションには殺人犯が潜んでいるかもしれない。そして、連続殺人犯かも知れない。被害者が身に着けていたものを記念品として持ち帰る連続殺人犯を小崎が調べたら該当する事件が見つかった。26年前に5人の女性を殺害した犯人はマスコミに「スタイリスト」と呼ばれていた。被害者が身に着けていたものを勝手に取り換えて自分好みにスタイリングしていた。被害者は若い女性で5人全員が別の県で殺されていた。そして犯人は捕まっていなかった。7階建てのマンションには住むべき運命で住んでいる住人がいた。それは偶然ではなく必然だった。ここから先は本を読んでのお楽しみ。


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