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読書を楽しむ「黒川博行 悪逆」

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人の道にそむいた

非常に悪い行いをしている輩がいた

大阪の箕面。倒産した広告代理店のオーナー大迫健司が椅子に布テープで縛られ、頭部損傷で死亡した。会社を偽装倒産させた「過払い金マフィア」の大物だった。大迫は詐欺師で大金を稼いで豪邸に一人住まいしていた。大阪府警は箕面北署に特別捜査本部を設置した。

大阪此花区で「エルコスメ・ジャパン」というマルチ商法企業の代表・成尾聖寿が自宅の和室の床柱に粘着テープで上半身を括りつけられ、頭に黒井ゴミ袋を被されて、首の部分にテープを巻かれ窒息死していた。成尾は大迫の知り合いだった。成尾はマルチ商法の主宰者で多大の被害を社会に及ぼして、複数の訴訟を抱えていた。事件は「此花伝法資産家強盗殺人事件」と命名された。

滋賀で新興宗教「九星信協会」の宗務総長・田内博之が棒状の鈍器で殴打され、ナイフを口の中に入れられ、番線を両手首に巻かれ、首にも巻かれた、シャブの隠し場所を吐かせてから絞殺された。

愛媛県松山のホテル・サンズリゾート奥道後に宿泊している新興宗教「ライトイヤー」の主宰者・海棠汎が男に襲われ、口に布テープ、両腕はロープで縛られた。その最中にドアがノックされ海棠が叫んだことで男は銃で海棠を撃ち瀕死の重傷を負わせた。

悪行で私腹を肥やした悪党が次々と狙われ殺害されていく。犯人はすべての行動に置いて用意周到に準備していた。犯人を追いかけるのは、大阪府警察本部の捜査一課の舘野刑事と箕面北署の玉川部屋長。犯人は車のナンバープレートを偽造し、手袋をして犯行におよび足跡もなかった。犯人は盗んだ金塊を処分するときも偽造された健康保険証とマイナンバーの通知カードを使い、名前も住所もウソだった。Nシステムに映った姿は黒っぽいキャップを被り、黒いマスクをつけて、服装も色も不明だった。犯人は警察のプロファイリングで年齢は30歳から50歳の男で、単独犯だと思われた。警察がどのように犯人を割り出すのか?続きは本を読んでのお楽しみ。


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