読書を楽しむ「大村友貴美 奇妙な遺産」
村主准教授のミステリアスな講座 橋下純香は24歳の誕生日に伯母の東翔子から誕生日プレゼントを 貰うことになっていたが伯母が突然心筋梗塞で亡くなり 遺品整理をしていたら金色の正方形の箱にピンクのリボンが かけてあった「純香ちゃんへ」というプレゼントを見つけた 箱の中を開けてみたら4本のトイレットペーパーが入っていた。 こうしてトイレットペーパーは伯母さんから贈られた遺産となった。 純香はプレゼントに納得できないでいた。 金色の箱に4本のトイレットペーパーが詰められていることになにかしらの意味が あるのではと考えた。 トイレットペーパーの芯が見えるまで調べたら、芯に手書きの文字が書かれていた。 すべての芯に一文字だけ書かれていた。「つ」「て」「げ」「な」。 箱の底敷の中に白い布がありギリシャ文字で文章が書かれていたが、 なにを意味するのか見当がつかなかった。 こんな謎解きに適した人物がいた。 村主周一郎は国友塾大学文学部史学科の准教授で西洋史を教えていた。 純香はことの経緯を教授に話し解読をはじめた。 物語は暗号の話になって読者に最後まで飽きさせずに読ませてしまう。 結末は夢のあるいい話だった。