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読書を楽しむ「竹本健治 しあわせな死の桜」

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中学生3人の<ハンサム探偵団>の話題は

3ケ月で15人が消えた不思議な蒸発事件

現場に残された遺留品は桜の花びら  

探偵団の集合場所は中学校の理科室。ゴーちゃんに渡くんに僕。3人はあれこれ推理した。薬物説が有力だったが桜の花びらの説明がつかなかった。15人が消えたのは桜の季節ではなかった。僕の友達にユズキがいた。彼は指パッチンのしぐさをよくする。彼は僕に「死について考えたことある?」と聞いた。「死にたいと思ったことある?」とも聞いた。

桜が満開の季節になり3人は公園に集合した。舞い散る花びらが花吹雪になった。僕がユズキを見つけると彼は「どんな死に方がひとにとっていちばんしあわせなのか、考えてたんだ」という。そして、ユズキが指パッチンすると花見見物のひとが無数の花びらになって舞い散った。なんとも幻想的であり、そういう作家なんだと思いながら読んだ。


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