SSブログ

読書を楽しむ「西澤保彦 偶然にして最悪の邂逅」

DSC00953.JPG

ふたりの男が特養ホーム「もみのさと荘」で

40年前の問題のある夜に目撃した情景を話し合っていた 

ふたりは樅木高校の先輩と後輩で、ひとりはミステリ作家徳増大希、ひとりは河原井。1979年学校が夏休みになる前、河原井と同級生の植松は廃校になった中学校の旧校舎に忍び込んで校舎の向かいのアパートに住んでいる女性教師・蛭田美由紀の着替えとか私生活を覗いていた。美由紀は男と布団の上で抱き合っていた。男は讃井茂治で中学時代に同級生の田才と人命救助で表彰されたが社会人になってからは遊び人だった。同じ頃、貝沼建築設計事務所で経営者の貝沼規矩雄の遺体が発見された。第一発見者は樅木中学の野球部の貝沼の後輩の月見里辰彦だった。月見里は借金の肩代わりを依頼するために訪問し死体を発見。しかし、警察は断られかっとなって殺害したと疑い逮捕した。蛭田美由紀は貝沼規矩雄とも男女の関係にあった。

ふたりの男は過去の事件の真相究明を話し合っていた。美由紀は部屋のカーテンをいつもオープンにしていたことにふたりは疑いを持った。そして、美由紀が讃井茂治の殺人計画を考えていたのではないかと疑った。美由紀は覗かれていることに気づいていて覗いていたふたりを犯人にしようとしていたらしい。

特養に入居するような人は多少のボケが入っている。記憶が正しければいいが思い込みということもある、そんなことにヒントを得たストーリーのような気がする。


共通テーマ: