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読書を楽しむ「大谷 睦 クラウドの城」

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国家戦略にも関わるデータセンター(クラウドの城)で

密室殺人事件が発生した

2012年2月。バグダッド。米国の民間軍事会社フロントラインの傭兵・鹿島丈はバグダッド・インターナショナル・スクールの施設警備に就いていた。スンニ派のモスクで爆発があり、また近くのホテル前の路上でも爆発事故があり、バス通学中の児童8人を含む11人が死亡した。この自爆テロで元警察官の鹿島丈が負傷した。

2021年6月。北海道・七飯町。爆発テロで負傷して帰国した鹿島は生まれ育った弘前に戻らず札幌でビル建設現場の警備員になり、2年前の暮れに出会った可菜と暮らすようになり、今年の3月可菜の故郷・七飯町に移り住んで彼女はカフェで働き、鹿島はデータセンターの施設警備の仕事を契約社員として得た。札幌で新任教育を受け、実際の出勤日が今日だった。

勤務先のデータセンターは、米国の世界的企業ソラリス社の建設している建物だった。鹿島は雇い主のグリーン・セキュリティー・サービスの帯刀に会い施設の説明やIDカードの説明などを受けた。帯刀の無線機がけたたましくなりサーバーの入っている部屋で異常事態が発生したと連絡が入る。部屋の入り口が何かに閊えて開かない。中から腐臭がしていた。元請け会社がカギを用意し中に入ったらソラリス社のマネージャーが倒れてクロスボウの矢が心臓部に刺さっていた。密室殺人だった。データーセンターでは3年前にも建設中に火が出て6人が亡くなっていた。元請け会社の副所長と社員が連絡が取れないと騒いだ。サーバールームに16時33分に入室し18時28分に退出したとの記録は残っていたがその後、行方不明になっていた。念のためサーバールームを捜査したら高所作業車で吊り上げられ窒息死していた。最先端のデータセンターで起きた密室殺人事件、IDカードを使用しAIでチェックしていても密室で殺人事件が発生した。トリックを知りたい人は本を読んでのお楽しみ。


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