こいぬはおひさまが夜どこへいっているか知りたかった
こいぬが「どこへいくの」とたずねたら
おひさまは「君の兄弟たちをさがしている」と答えた
よく朝、日がのぼるとこいぬのとなりに豆柴がねむっていた
おばあちゃんが「きょうはなんの日」と聞いた
むすめは「あたしの学校の日」と答えた
12月中旬におばあちゃんは「きょうはなんの日」と聞いた
むすめは「82歳のおばあちゃんのたんじょうび」と答えた
おばあちゃんは「そりゃあ、よかった。またあたらしい一日ねえ」
という
27編の短編集。あたらしい一日は誰にでもやってくるというお話。