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読書を楽しむ「絵と図でよくわかる心の病」

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12歳以上の48%がストレスや悩みを持っている

70歳以上は自分の病気や介護、家族の病気や介護、収入・家計・借金等の順で悩みやストレスの原因になっている。

うつ病の診断基準は気分の落ち込みが2週間以上続く。具体的には、物事に対してほとんど興味がないとか、気分が落ち込み,憂うつになるとか、寝つきが悪いや途中で目が覚める、気力がない、食欲がない、自分はダメな人間だと気に病むとか、TVや新聞を見たり読んだりすることに集中できないとか、そわそわしたり・落ち着かない動作とか、死んだ方がましだと自分を傷つけるなどの症状が出たら発症のサインかもしれないので医師に相談。

うつ病の原因になりがちな考え方の悪い癖として、なになにすべきだと自分や他人に要求する、未来に悲観的な予測をする、他人の考えていることを推測してそれが正しいと思い込んでしまう、自分の責任だと過度に思い込む、自分にレッテルを貼ってしまう、ひとつ間違えたらすべておしまいだと両極端な考え方をする。

うつ病の治療は、考え方の癖を変えるようにする。40%は失敗したが60%は成功したというように柔軟に考えるようにするとか、次はがんばろうと思えるように行動や感情を改善する。

依存症とはやめられない状態に陥ってしまうこと。依存する対象はさまざまで、ニコチン依存からアルコール依存、薬物依存、ギャンブル依存、ゲーム依存、スマホ依存、万引き依存など物質依存と行為依存に分類される。

依存症になると、大事なもののランキングが家族や健康とかではなく、依存対象が1位になる。

依存症は意思の弱い人がなるのではなく、依存症という病気になり、脳が変化したため自分の意志だけではやめられない状態に陥ったひとをさす。変化した脳を元に戻すのは困難であるが、生活を以前のように送れるまでに回復することは可能。

人の脳に快楽(喜び)をもたらす神経回路があり、そこが刺激されると脳が快楽に慣れて、より強い快楽を要求するため、やめられなくなるという仕組みになっている。

発達障害は、3つに分類される。一つは自分の気持ちを伝えられず、相手の気持ちも理解できない自閉スペクトラム症。一つは物をよくなくすという不注意やじっとしていられないという注意欠如多動症。一つは読み書きや計算ができないという学習障害。脳の発達のかたよりで脳の機能がうまく働いていないことが原因とされている。

心の病はほかにも、不安障害強迫性障害統合失調症パーソナリティ障害がある。

認知症は70種類以上あり、その中でも「アルツハイマー型認知症」が約70%を占めている。「血管性認知症」と「レビー小体型認知症」を含めると90%を占めていることになる。アルツハイマー型の原因は脳にたまったゴミが神経細胞の死をもたらし、記憶力や行動能力が失われ、日常生活に支障をきたす状態になる。認知症は根本から治療したり、進行を完全に止めたりする治療法は見つかっていない。

心の病の治療方法は、「精神療法」と「薬物療法」がある。精神療法の一般的な方法はカウンセリング(面接)があり、患者に対し話を聞くことに徹し、共感を持って接することをする。認知行動療法はストレスに対する考えへの治療や身体変化への治療や行動への治療、感情への治療がある。社会生活への適応性を訓練する方法として「社会生活技能訓練法」がある。集団の力で人格や行動を改善する「グループ療法」がある。「薬物療法」は、大きな効果が期待できるが、副作用が出ることもあり医師の指示に従って服用すること。

日本では心の病に対する受診率が低く、ひとに知られるのが恥ずかしいということが原因になっているが、オーストラリアでは、小学校で認知行動療法を教えている。

心の病気についての初歩的な知識を得た。



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