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読書を楽しむ「イスラエル短編傑作選 砂漠の林檎」

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自己主張をせずに暮らしてきた母親・ヴィクトリアと

自己主張をして家を飛び出した娘・リフカ

エルサレムで愛情のない結婚をした母親・ヴィクトリアは、妹のサラから、半年前に親に逆らって町を離れ、無宗教者の住む砂漠のキブツへ行った娘・リフカが男と一部屋で暮らしていると聞いた。ヴィクトリアはバスで娘を連れ戻しに行った。宗教人居住区で暮らす母親は肌を見せることはできず、結婚したらスカーフで髪を隠さなければならず、男と目を交わすことも禁じられていた。娘は男物の靴を履いて、髪は短く切って、ズボンを履いて働いていた。リフカと暮らしている男は赤毛の大男でドヴィと名乗った。リフカはドヴィと結婚したくないと言っていた。理由は母のような愛情のない結婚をしたくないからだった。ドヴィはアメリカのネバダ砂漠で有機肥料を使った林檎栽培に取り組んでいた研究者から特別な種を送ってもらい林檎畑をやっていた。娘が自分で人生を切り拓いていたのを見た母親は家に戻り自己主張をするのだった。宗教人居住区で暮らす母親は人生に疑いを持っていなかったが娘の生き方を知り、別の人生があることを知った。



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