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読書を楽しむ「エルヴェ・ル・テリエ 異 常 」

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3/10パリからニューヨークへ向かう

飛行機エールフランス006便に同乗し

乱気流に見舞われた243人の人々がいた

6月にもパリからニューヨークへ向かう

エールフランス006便に同乗し

乱気流に見舞われた243人の人々がいた

3月の飛行機と6月の飛行機の

乗員・乗客は全員同一人物だった

重複者(ダブル)が出現した

物語は3部構成になっていて、第1部で飛行機に乗った一部の人々のエピソードが紹介されている。殺し屋のブレイク、小説家で翻訳家のミゼル、映像編集者のリュシー、癌患者のディヴィッド、7歳の少女ソフィア、弁護士ジヨアンナ、歌手のスリムボーイ、建築家のアンドレ。第2部では重複者に対する政府の調査が主体になっている。聴取された乗客はディヴィッド、アンドレ、ソフィア、ジョアンナ、リュシー、ミゼル、スリムボーイ。ミゼルは4/22に自殺した。国家安全保障局は3/10の乗員・乗客の居場所を突き止め、警察の監視下に置いた。仮説検討会が行われた。ある場所でスキャンしたものが別の場所で印刷されて、プリンターから紙が出てくるようなことが起きたと考えた。そして第3部で3月の乗客と6月の乗客の対面がはじまる。映像編集者のリュシーには息子がいた。3月のリュシーと6月のリュシーはお互いにわたしの息子よと言った。異常なことが起こったが誰もその原因がなんであるか、これからどうあるべきかもわからない。不思議な本でした。

なぞなぞがありました。「貧しい人たちにあって、お金持ちになくて、それを食べたら死んでしまうものがあります。それはなんでしょう」→「貧しい人たちにあるのはなんにもない状態。お金持ちには必要としているものが無くて、いくらそれを食べてもお腹の足しにならないから死んでしまう」→「答えは無」


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