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読書を楽しむ「平田 聡・嶋田珠巳 時間はなぜあるのか?」

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時間の世界のお勉強

楽しい時間はあっという間に過ぎて

つらい時間は長く感じる

ヒトはどのように時間を認識しているのかを4つのアプローチで検証。

①ヒトの発達から・・・こどもの時間の理解から見えること

②脳から・・・現在・過去・未来の判断がどのように情報処理されているのか

③言語から・・・時間語で時間の認識

④ヒトとヒト以外の生物との比較

4歳半のこどもを寝かしつけるときに、親が「あした」は保育園に行くんだよという。このようにしてこどもは「あした」という時間語を覚えていく。朝になったら「きょう」は保育園にいくんだよというと「きょう」という時間語をこどもは覚える。

チンパンジーはどうやって時間を認識しているか?ヒト以外の動物は将来に何が必要か、将来に自分が何をしたいかということを予想することはできず、いまなにをしているかということにもとづいて行動している。チンパンジーに記憶に関する簡単なテストをする。食べ物を得るために道具が必要な場面を想定し、食べ物を得るために適切な道具と、不適切な道具をチンパンジーが見ている前で隠し、適切な道具を使えば食べ物を手に入れることができ、不適切な道具では手に入れることができません。別の部屋に別々に道具を入れた箱を置きます。これは道具隠しテストといい一定の時間をかけてチンパンジーが部屋へ行くことができるようにします。3年後に道具隠しテストを受けたチンパンジーと受けなかったチンパンジーに同じテストをすると受けなかったチンパンジーは箱を調べようとせず、テストを受けたチンパンジーは3年前のテストのことを思い出すことができ箱の中に道具があることを知っていた。ヒト以外でも一度きりの出来事を記憶しているということが分かった。

人間をはじめとする生き物は感覚器官を使って視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚を認識できるが時間は体のどこで感じているのか?完全にわかってはいないが脳内の仕組みによって時間をとらえているらしい。

動きには時間が伴うので人々や物事の動きが止まると時間が止まったと考える。時間とは動きであり、状態の変化であると作者は考えている。


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