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5年も待った小説「新宿鮫 狼花」

新宿鮫と呼ばれる刑事の物語です。
今回9冊目ですが5年半待ちました。
いつも力作でページ数も厚く読み応えがあります。

登場人物は、
新宿署生活安全課 鮫島(新宿鮫)刑事
警視庁組対部 理事官香田
明蘭(中国人女性)
暴力団稜知会メンバー 毛利
元警視庁公安一課分室サクラ部隊 間野総司
晶(鮫島の恋人でロック・グループボーカル)今回はチョツトしか出ません。

法の正義を守ろうとする鮫島
外国人犯罪者を日本から追い出そうと躍起になる警視庁エリート理事官香田
お金のために日本に来た女明蘭
元公安のスパイで現在は泥棒市場の管理者間野
市場の乗っ取りを狙う暴力団稜知会のメンバー毛利

話は、ナイジェリア人同士の傷害事件より、盗品を安全に買取、その品物を欲しいヒトに
売るという市場が存在するというところから始まります。
そしてこの市場を管理している男が元公安のスパイで日本に不信感を持っている間野。
この間野がお店が倒産して路頭に迷っていた明蘭に市場の品物の鑑定をやらないかと
持ちかけます。
そして2年の歳月が流れ、彼女は鑑定人として才能を発揮します。
しかし恩人の間野は彼女に手を出すこともしないため彼女のこころは間野のパートナー
毛利へ移っていき関係を持つようになります。
毛利が暴力団の一員であることも承知で付き合います。
そして毛利は、鑑定人の明蘭を手に入れ市場も間野から乗っとります。
この毛利のいる稜知会に市場の管理を任せ、外国人犯罪者の動きを把握しようと
している人物が香田です。
彼は、外国人犯罪者の壊滅を狙っていますが思うようにいかないことから犯罪者を
逮捕するために別の犯罪者の手を利用しようとします。
ここに立ちはだかるのが鮫島こと新宿鮫です。
市場の管理者間野の逮捕と市場の壊滅をやろうとします。

間野は、過去の苦い経験より明蘭を事件に巻き込みたくないという思いがあり彼女に
指1本触れません。ところが彼女はひとりの女性として扱われることを望んでいました。
その彼女を射止めたのが毛利でした。
毛利には稜知会の幹部への階段を昇るために市場が必要でした。
そのためには鑑定の腕を持つ明蘭が必要でした。
明蘭が稜知会に取り込まれたことで警察が稜知会を壊滅するように間野が仕掛けます。
しかし警察と稜知会はもちつもたれつの関係にありました。
話は、登場人物のいろいろな思いが複雑に絡み合いどうなっていくのか読み始めると
気になります。
それぞれの立場を考えると非常に筋が通っていて鮫島ひとりでは事件が裁ききれない
と思ってしまいます。
しかし最後は、めげずに新宿署の鮫島として生き残ります。

狼花の意味は、私的解釈では明蘭を花のようにみるだけの女性として扱うことに
女性はガマンができないというこころの動きとそして自分で行動できるという動物的
習性をテーマにしているように思います。

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9月30日の過ごし方
朝はゆっくり起床しました。
10時頃、朝食でした。
このあと図書館へ行きタイの本を借りてきました。
午後は、ロマンスカーで新宿経由で恵比寿へ行きました。
ガーデンプレイスにあるガーデンホールへ上方落語を聴きにいきました。
このあと目黒へタクシーで出て「とんかつとんき」で夕食をして帰宅しました。


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