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読書を楽しむ「八木宏典 最新版 図解 知識ゼロからの現代農業入門」

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国連の予測によれば世界の人口は2018年の76億人から

2025年には82億人になり、2050年には98億人になると

推計されている

これだけの人口に対して食料が必要になる途上国や新興国では

現在でも食料不足が起きている

今、日本の食料自給率は38%

高齢化等で農業に従事するひとが不足している

貿易摩擦等が起きたら食料の海外からの供給が途絶える

ことも考えられる

リスク管理の一つとして読んでみた。

農業とは何か?農耕と畜産を合わせた生産活動をいう。人が鍬や鎌、農業機械などを使って、作物や家畜を世話して生産すること。世界的に重要な食料は、小麦・トウモロコシ・米・大豆・イモ類。

農業をやるためのリスクとして気象の変動や病害虫の発生や雑草、土壌環境の変化などがある。そのために農薬が使われる。

現代の農業は機械化により稲作は10a当たりの労働時間が2017年に24時間になった。

農業就業人口の6割は65歳以上で高齢化によって離農が増えている。また米の一人当たりの消費量も年々減少傾向にある。

野菜は重量野菜(大根・白菜)が減少傾向で、サラダ用の野菜(レタス・トマト)の生産量は安定している。家庭で消費される野菜は国産ですが、加工や業務用は70%が輸入野菜で、多くは中国産で基準値を超える農薬が検出されたことが過去にあった。

果樹も輸入の自由化と生産者の高齢化で年々減少傾向にある。

小麦と大豆は日本人の食生活に欠かせないが、多くは輸入に頼っている。

畜産用の家畜に与える飼料も輸入に依存している。

牛肉の6割はオーストラリアやアメリカで4割が国内産。畜産のリスクは家畜の感染症。

日本の食料自給率が低い理由はそれなりにわかったが、世界は予測を上回る急激な人口増加が進んでいることと気候変動により食料不足問題が起きている。本書では食料危機が地球規模で広がっていくのではないかと危惧している。日本は特定の5ケ国から農産物の輸入をしている。アメリカ・中国・オーストラリア・タイ・カナダ。アメリカからはトウモロコシが79%、大豆が72%。経済的に豊かになると食料の消費量が増え続け、国内生産では賄いきれず海外からの輸入に頼ることになる。食料輸入がストップしたらと思うとぞっとする。読んでみると海外に依存することの恐ろしさが身に沁みる。


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