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読書を楽しむ「櫻木みわ うつくしい繭」

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高校時代からの友達に仕事も婚約者も奪われた女は

タイ国際空港の出発ロビーで眩暈を起こしてよろめいた女性を助けた

その女性の勧めでラオス奥地の辺鄙な村にあるホテルのような施設で

客室係の仕事をはじめる 

施設ではレモネードという名まえを与えられた。教育係はライムという少年だった。施設にはコクーン・ルームがあり受け入れる客は1日ひとりで使用すると、6日間自動メンテナンスのための時間を取らなくてはならなかった。コクーン・ルームでゲストは”トリートメント”を受けていた。ゲストは近隣の空港までプライベート・ジェットで来て、そこから施設の送迎用のヘリで施設に来ていた。料理係は地元の少年でマナオと呼ばれていた。

の施設でレモネードは好きな小説家でベトナム系フランス人のシャン・メイをゲストで迎える。シャン・メイは、レモネードに「あなたは何かに苦しんでいる、そしてひどく傷ついている」と言う。コクーン・ルームのことについて聞くと自分たちの記憶を再生する装置だと知る。いまの自分が必要としている記憶をみせてくれるらしい。ラオスは昔から養蚕や織物が盛んで人々は記憶を留めるためにシルク糸で刺繍していた。繭を煮て絹糸を取り出し、そこから織物を作り出す。レモネードはシャン・メイにトリートメントを受けさせてほしいとお願いし、自分がみたものを、すべてあなたに話すから小説に書いてほしいと依頼する。シャン・メイは承諾し、「あなたはうつくしい繭を持っているがそれを忘れている。コクーン・ルームに入れば思い出す」と言った。探し物はなんですか?探し物を見つけたとき彼女は再生する。そんなお話。


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