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読書を楽しむ「岡田晴恵・田代眞人 感染爆発にそなえる」

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2013年中国で鳥インフルエンザが発生し

中東やヨーロッパでMERSコロナウイルスの流行がはじまった

その年の11月に本書は出版された 

東日本大震災で日本人は「想定外」のことが起きることを理解した。コロナウイルスについても起こる可能性があることは理解していたはずだが生かされていないまま今、新型コロナウイルスの感染に晒されている。21世紀、地球の人口は70億人を超え、多くの都市で人口過密の生活環境をもたらし、短時間での人と物の移動を可能にした。このことから地球上の一地域で発生した新しい感染症は瞬く間に大陸を超えて拡大し、大流行を起こす。大量の感染患者が発生すれば、医療現場は混乱し、院内感染が起きれば医療機能は低下し、医療を受けられない大勢の重症患者が、未治療のまま社会にあふれ出す。感染者の発生は企業の経済活動に深刻な影響を与える。感染症危機管理のための法律(新型インフルエンザ等対策特別措置法が社会混乱を防ぐ目的でつくられ、2012年5月野田内閣の時に成立した。いつ起こるかわからない感染症の大流行による最悪の社会危機に対して準備されていた。自給自足が崩壊している生活環境では、感染症の流行がおこると、物流体制、エネルギー供給、食料供給などの社会インフラが崩壊する危険性が高い。社会機能や経済活動に大きな影響が出たら本書では感染爆発(バンデミック)が起きたと考えている。2009年メキシコ発のバンデミックウイルスが5月に日本に上陸したとき、流行そのものは8月末から本格的に拡大するまでくすぶり続けていた。この時も学校閉鎖や外出の自粛、集会の自粛等でウイルスの感染拡大が抑えられ、流行がその地域内で封じ込められたが批判や過剰対策だという意見はあった。今、感染症について学ぶにはちょうど良い自粛期間だ。


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