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読書を楽しむ「西村 健 バスへ誘う男」

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路線バス旅のコーディネイターの「私」は

元東京都の交通局の職員

ウェブサイトを開設したが利用者の大半は

口コミによるお客さんだった  

東京駅丸の内南口前を出発した路線バスの旅は未亡人の小寺夫人に同行し等々力駅前までお付き合いをした。夫人は定年まで都内の大手建設会社に勤めていた夫から聞いていたバスの旅を楽しんだ。バス停で知人ではないがバスを乗り回す中で何度も見た顔があったので挨拶をした。ふたりはお近づきのしるしに駒澤大学近くのラーメン屋へ行った。男は元刑事で炭野と名乗った。路線バスの旅コーディネーターについてあれこれ聞かれた。報酬は喫茶店代を客に払ってもらうくらいのことだと教えた。今日の客、小寺夫人は以前に依頼を受けたお客さんのお友達だった。昨年ご主人を亡くされ、その夫は会社が早く終わって急いで帰る用もないときに路線バスを多く利用していた。その時のことを楽しく話してくれたので自分も乗ってみたかったということだった。その小寺夫人からもう一度バスの旅に同乗して欲しいと依頼された私はひとりでバスの旅ができるのに何故だろうと思った。翌日、炭野さんから電話があり昨日の何故だろうという疑問の答えが得られたと言われた。

路線バスの旅コーディネーターの私から見れば不思議なことだったが元刑事の炭野は夫人の夫が建設会社社員だったことからヒントを得ていた。謎解きは本を読んでのお楽しみ。


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