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読書を楽しむ「曽野綾子 長生きしたいわけではないけれど。」

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長生きして時の流れを見てきた作者の願いは

この平和が一日でも長く続くことだと書いている 

昭和に生まれたひとでも戦争体験者とそうでないひとでは、時の流れを見たときに戦後は救いようのない貧しい生活があちこちにあったが、今の人々の暮らしは豊かで苦しさや貧しさを救う手立てがあると書いている。

夫婦のどちらかが先に亡くなったら、できるだけ生活を簡素化して、自分のことだけは自分でできる生活に早めに切り替える必要がある。高齢者が長生きすることは問題だが、生き続けているということは運命が「生きなさい」と命じていると思えばいい。生き方は一人で選び、結果も責任も当人が負うのが当然と考える。今ある自分は意地悪されたり、嫌われたり、愛されたり、救われたりしてきた結果だと書いている。物質的に豊かでも心が満たされていない不幸はどの生活にもある。あらゆることにドキマギせず、自分の身に起きたことを、しっかり味わうことができるひとを作者は生活の達人と読んでいる。自分が社会にとって必要な人間だという自信があれば魂の自由を手に入れられる。人と比べることをやめると自由になる。考えないで世間に従うと危ない。一組の夫婦ができるまでには「風雪(過酷な環境)」がいる。学校など行かなくても学問というものを独学で学んで賢い人物になったひとが世の中にはいる。自分より年上のひとが書いた書物からはたくさんのことが学べる。そのために読書は必要だ。


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