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読書を楽しむ「青崎有吾 早朝始発の殺風景」

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同じ高校の男女が始発電車に乗った

クラスメイトだったが普段あまり話さない間柄だった

男子生徒は加藤木、女子生徒は殺風景という苗字  

5月中旬のある日。横槍線・鶉谷駅で加藤木は各駅停車の啄木町行きの下りの5時35分発の始発電車に乗車した。8両編成の7号車に乗った。車内を見回したら予想に反して女の子が一人だけいた。同じブレザーを着ていたので気づいたらクラスメイトだった。普段はあまり話さない相手だったが「加藤木くん」と名前を呼ばれた。僕も「おはよう。殺風景」と名前を返した。ふたりはお互いになんでこんなところにいるんだと思った。殺風景は始発駅の鴨浜駅からの乗車だった。一駅目に電車が着いた時に、この電車に乗っている理由を聞かれた。加藤木は、コンビニで今日発売の雑誌を読むためだと言った。二つ目の駅に到着する前にお互いにスマホを見せ合った。殺風景のスマホには啄木町の自然公園の写真が入っていた。終点まであと一駅となったときに加藤木が自然公園に殺風景が行く理由を聞いた。「叶井が学校に来なくなったことと関係あるの?」。GW明けに叶井が塾の帰りに誰かに襲われ、乱暴されたらしいという噂が流れた。叶井は殺風景と仲が良かった。殺風景は叶井を襲った犯人が自然公園の近くに住んでいるらしいとの手掛かりを得ていた。そして、探し出して復讐してやろうと考えていた。

女子生徒の苗字が殺風景なんていうおかしさと復讐してやると言う恐ろしさでどうなることかと思っていたらエピローグで、始発に乗らなくてよくなっていた。詳しくは本を読んでのお楽しみ。


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