読書を楽しむ「多田朋孔・地域おこし 奇跡の集落 」
廃村寸前「限界集落」からの再生 新潟県十日町市の山間部にある池谷集落 6世帯13名の限界集落 高齢化率63%こども0人 1960年には37世帯211名が生活していた。 田んぼと養蚕と林業が生業だったが養蚕は葉タバコに転換し、林業も輸入の 自由化で木の価値が下がり、多くの世帯が集落を離れた。 中越地震直前には8世帯22名となり、人口の50%以上が65歳以上の高齢者に なり、冠婚葬祭などの社会的協働生活の維持が困難になり限界集落と呼ばれる ようになった。2004年10月23日中越大震災発生。震度6強。 住民は1週間避難所生活を余儀なくされ、集落に戻るとひび割れた道路や 田んぼがめちゃくちゃになっていた。 2世帯が集落を離れ、6世帯13名まで住民が減少した。 1年を通して若いボランティアが復興に訪れたが、10年後にこの集落が残れるか? 農業を継いでくれる人がいないという不安があった。 集落の5年後を集落住民とボランティアで考えた。 目標が「集落を存続させる」と決まった。 アイデァ出し会議でコメの直販や農業研修生の受け入れ、農業後継者の受け入れ住宅 の建設、加工品事業に着手などを実現させた。 結果として2018年9月末、11世帯23名、高齢化率39%、年少人口(0歳~14歳) 26%となった。 普段関心を持たない地域おこしの実体を垣間見た。 知恵を出し合えば、まだまだできることはいろいろある。