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読書を楽しむ「ダン・ブラウン オリジン 下」

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オリジン=起源 

人類の起源の謎に迫る

科学上の発見を発表しようとした未来学者・カーシュが殺された

教え子カーシュに招待された大学教授のラングドンは

発表会場の美術館の館長・ビダルともに

カーシュが発見した内容を発表するために

47文字のパスワードをカーシュ宅で探していた

そして、「ウイリアム・ブレイク全集」が寄託された

サグダラ・ファミリアへ向かう

<上巻あらすじ>コンピューター科学者で未来学者のエドモンド・カーシュはスペインのカタールニャにある聖地モンセット修道院で3人の卓越した宗教指導者と会合した。カーシュが訪問した理由は科学上の発見を知らせることであり、宗教信者に深刻な影響を与える恐れがあるためだった。ハーヴァード大の宗教象徴教授のロバート・ラングドンは元教え子のエドモンド・カーシュから招待状を受け取りマドリードのグッゲンハイム美術館を訪問した。受付で骨伝導技術でつくられたヘッドセットを受け取り、合成知能を装備していてコンピューターと話すことができた。コンピューターは自らをウィンストンと名乗った。人類の起源と人類の運命こそが人類が答えを求めてきた謎だと言い、カーシュはその両方の問いに対する答えを発見した。カーシュが発表するプレゼンテーションは宗教への対決姿勢をとっていた。そして、発表会場で炸裂音が響き渡り、カーシュの額が後ろへのけぞり絶命した。ラングドンと館長のアンブラは会場をウィンストンの力を借りて抜け出し、生前にカーシュから教えられていたプライベート・ジェット機でバルセロナへ向かった。カーシュのペントハウス”カサ・ミラ”へ。そこはガウディ美術館でもあった。カーシュの部屋にはゴーギャンの「われわれはどこから来たのか、われわれは何者か、われわれはどこへ行くのか」が飾られていた。カーシュの部屋を訪問した理由はカーシュの新発見を世界に公表するためには、文字数が47文字の詩を探してパスワードとしてスマホに入力することだった。(下巻へつづく)

宗教指導者3人の内、イスラムとユダヤ教の指導者が殺されカトリック教会の指導者が生き残っていた。カーシュを暗殺した不審人物としてスペイン海軍の退役将校が浮上した。カーシュの部屋には科学書と哲学書しかなく詩は見当たらなかった。カーシュは、神は生命にとって必要でないという説の本を読んでいた。そして「ウィリアム・ブレイク全集」を見つけた。作者はキリスト教に異論を唱えていた19世紀の芸術家だった。カーシュの書庫で見つけたカードから全集がサグダラ・ファミリア大聖堂へ寄託されていることを知った。大聖堂でブレイクの詩からついにパスワードを探し当てた。「暗き宗教は息絶え、かぐわしき化学が治する」。その大聖堂に暗殺者が現れラングドンたちを襲う。暗殺者はカーシュに家族を殺された言った。暗殺者は宰輔と名乗る人物から殺人の指示を受けていた。なんとか暗殺者から身を守ったラングドンはカーシュの発見を公開した。カーシュはコンピューター・ウィンストン共に世界最速のコンピューターを完成させていた。そして、生命はどのようにして地球上に出現したのか?これまでの失敗した実験全体のプログラムを書き換え、目標の存在理由を組み込みこんでいた。

人類の起源を宗教と科学で対決させることから始まった「オリジン」の結末は、「すべての宗教はひとつである」化学がいつの日か人類を一つにするということらしい。そして、人工知能に騙されるなということを付け加える。読後感は大いに満足です。


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