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読書を楽しむ「吉川英梨 感染捜査」

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オリンピック開催まで42日となった日に

新型狂犬病ウィルスが豪華客船内で発生した

客船には800人近い感染者

感染者は人肉しか食べたくない飢餓状態になった

夫婦で豪華客船クィーン・マム号で10日間の沖縄・台湾クルーズ旅行を楽しんでいた元海上保安庁長官辻村は5日前に相模湾沖で海猿の潜水墜落事故があったことを知る。その事故の8時間前に浦賀水道では違法薬物を積んだと思われる不審船が警視庁の船内捜索を受けていたがなにも発見されなかった。不審船には釣り仲間の5人の男が乗船していた。船は静岡県内のマリーナで貸し出されていた。船を借りた男は防犯カメラから船には乗っていなかった男だった。男の住所を訪ねると海上保安庁の制服を着ている男がいたが逃げられる。事件を追っているのは東京湾岸署の刑事課の女刑事・天城由羽と由羽の弟で警視庁の組織犯罪対策部の天城健介巡査部長。逃げた男の正体は本物の海上保安官・来栖光だった。そんな中、今度はお台場の飲食店で複数人のバラバラ死体が発見される事件が発生した。バラバラ死体は多数発見され、眉間に拳銃で撃たれた穴があった。レジカウンターの脇に置かれた酒樽から女の子が生存者として発見された。女の子の名は、山倉那奈。11人殺害事件の唯一の生き残りだった。那奈は”パパがママを食べた””お母さんがトイレで弟を食べていた””お父さんも咬まれて、おじいちゃんやおばあちゃんに咬みついた”と言った。そしてゾンビハンターが現れて6人のゾンビを倒したと証言した。そのゾンビハンターは来栖光であることが那奈の証言で偶然判明した。由羽は東京海上保安部へ殺人犯・来栖光を訪ねる。来栖はクイーン・マム号に乗船していた。由羽も乗船し国立感染研究所の村上からこの船でも感染症が発生していることを知らされる。そして乗員乗客は下船していないと告げられ、お台場の飲食店に飛び火したのは相模湾の深海魚を料理で出したことが原因で魚がウイルスに汚染されていたと教えられる。相模湾の海底で、狂犬病の亜種のウイルスが突如発生し、深海生物が汚染された。発症すると人格を失い、強烈な飢餓感に襲われ、生きて人間の肉を食べようとする。東京オリンピック目前、客船は感染した乗客と医療チーム、警察官と海上保安官選抜者からなる「感染捜査隊」を乗せ、東京都民の安全を考え政府は硫黄島近海に海上隔離することを決定したが・・・。ウイルスを殲滅する手立てはあるのか。続きは本を読んでのお楽しみ。今読めばウイルスの恐怖が身に染みる。


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