読書を楽しむ「三崎亜紀 ニセモノの妻」
目の前の妻がニセモノだったら ホンモノの妻はどこにいるのだろう 数年前から「ニセモノ」が増えだした。 正式な学術名称は「突発性、真偽体分離症」。 ある日突然、一人の人間とまったく同じ「ニセモノ」が出現してしまう。 ニセモノを見分けることは困難で、国内でも感染者が相次いだ。 我が家でも、家に帰ると迎えに出た妻が「もしかして、私、 ニセモノなんじゃない?」と言った。 結婚して6年が経つが、目の前の妻がニセモノだとしたら、ホンモノの妻は いったいどこにいるのだろう。 真偽分離者判定局という検査機関があったが検査は気休めでしかなかった。 そして、ホンモノの夫とニセモノの妻はホンモノの妻を捜し出かけた。 そもそも話の発想がおもしろい。 物書きという人種はなんともいろいろなことを考える。 だから本好きにはタマラナイ。